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一期一振 side


政府の人間はくだらぬことを、余計なことを話すだけ話、去っていった。

あのキツネも。


この方を人成らざるものへと変えてしまったのは私の積年の呪詛。

神の想いは人間を歪めるのも容易いこと。
と、言いましても自ら望んで呪いを駈けてしまった訳ではいのですがね。



出来ることなら貴女を人として幸せにしたかった。




『私を抱きたいと思ったことはある?』


貴女は人間で時間の感覚が我々とは違う。

抱き寄せた小さな肩はあまりにも細く、改めてこの方は私が守らねばならないと。

もう22歳。
女性としての幸せを与えて差し上げたいのも事実。



「もちろん御座います。
夜ごと貴女を邪な海に溺れさせる夢を見ているくらいに。」


『え..あの、そんな..』


「ですが、抱きません。」



振り返る瞳が悲しげで傷を付けているのも分かっております。
しかし抱き、心身ともに私と繋げてしまえば貴女は本当に



「死後も、私と共に居てくださるのでしょう?
人間の寿命は私たちの時からしたら瞬きのようなもの。
ならばそれまで待ちましょう。」



意味がわからない、そんな表情のA殿にそっと口づければ困ったといった顔に変わる。




「抱いてしまえば貴女を人間でいさせる事が出来なくなってしまいます。
私の神気に充てられ続けたせいです。」


せめて人として...





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ゆり(プロフ) - 読んで涙が溢れた小説は初めてです…一期、夢主ちゃん…永遠にお幸せに(号泣) (2019年1月19日 2時) (レス) id: 95c2b4a6d3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あぅ(´;ω;`) (2017年9月13日 20時) (レス) id: df7ea9579c (このIDを非表示/違反報告)
みんみ - うわぁ…ほんとおもしろかったです!最後は切なくなるような感じで…。素敵な作品をありがとうございました! (2017年5月14日 20時) (レス) id: 0e00e03de5 (このIDを非表示/違反報告)
氷菓 - 完結お疲れ様でした。大包平も手に入れてうらやましいです。 (2017年1月1日 11時) (レス) id: 715ff3149b (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - 完結お疲れ様です!結構読むの楽しみにしてた小説なので完結となると少し寂しい気がしますね(笑)あと完結してから言うのもなんですが126話で小狐丸の名前が子狐丸になってますよ〜(´∀`* (2016年12月31日 13時) (レス) id: ac7f4ba26a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モカ | 作成日時:2016年8月23日 23時

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