116*初期刀 ページ18
歌仙兼定 side
姫は確かに名前を名乗った。
Aと。
キミが付けそうな愛らしい名前だった。
しかしこれはどうしたものか。
反対派に隠されてしまうかもしれない。
『姫と呼ばれるのも、主と呼ばれるのも自分には合わないから。
名前でも苗字でも好きに呼んでください。』
この状況を楽しんでいるのは三日月宗近や今剣等三条派の平安刀くらいではないか?
一期君に至ってこれまでの苦労を水の泡にされたようなもの。
「姫..キミの母は僕を初期刀に選んでくれてから、ここに20年近く僕はいる。
キミが僕らを[両親が遺した大切な家族]と言ってくれたように僕にとっても大切な子だ。」
『歌仙…』
「僕はキミの末を見届ける責任がある。
主として家族として、共にありたい。」
*
夜も更け日付が変わり数刻経過していた。
姫は一期君に任せ、僕は僕の出来ることをしよう。
「反対派に不満はあるかもしれない。
命懸けで名前まで告げた姫だ、今少し様子を見てはくれないかい?」
短刀や子供の姿をした者達も部屋に戻し、残った者に猶予を乞う。
だがみんなの表情は一目瞭然だ。
僕たちは人間が好きだ。
その人間が、恩義ある人間の娘が見せた誠意を無下に等出来ない。
「ありがとう。
明日から葬儀で忙しくなるけど、皆よろしく頼むよ。」
キミの愛娘は僕らが責任を持って側にいる
よ。
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ゆり(プロフ) - 読んで涙が溢れた小説は初めてです…一期、夢主ちゃん…永遠にお幸せに(号泣) (2019年1月19日 2時) (レス) id: 95c2b4a6d3 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - あぅ(´;ω;`) (2017年9月13日 20時) (レス) id: df7ea9579c (このIDを非表示/違反報告)
みんみ - うわぁ…ほんとおもしろかったです!最後は切なくなるような感じで…。素敵な作品をありがとうございました! (2017年5月14日 20時) (レス) id: 0e00e03de5 (このIDを非表示/違反報告)
氷菓 - 完結お疲れ様でした。大包平も手に入れてうらやましいです。 (2017年1月1日 11時) (レス) id: 715ff3149b (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - 完結お疲れ様です!結構読むの楽しみにしてた小説なので完結となると少し寂しい気がしますね(笑)あと完結してから言うのもなんですが126話で小狐丸の名前が子狐丸になってますよ〜(´∀`* (2016年12月31日 13時) (レス) id: ac7f4ba26a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2016年8月23日 23時