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115* ページ17

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主を殺した。


ずっと約束していたこと。




「無様に死にたくない。
此は私の我儘だ。お前に負担を掛けたくない。」


「主が望むなら引き受けます。」


「本当にすまない。
その日が来たら、頼む。」



他の誰かに主の命を取られるくらいなら、俺が主の本懐を遂げる。

俺は主の刀だから。

俺は懐刀だから。



*


殺したのは俺なのに、姫様が責められている。

俺はなんにも言えなくて、泣くのを堪える姫様に申し訳無くて。



一期が読んだ遺言書は主の意思通りで。



周りで主を攻めていた奴等は泣いていて。



『…っ、ごめんなさい。泣くつもりはない、のに…
こんな中途半端で未熟な私ですが…

父と…母が遺した大切な場所を、家族と…共にありたい。』



頭を下げた姫様に、頭を上げてくださいと伝えたいのに、弱い俺はそれを口にすることが出来ない。


出来ないから...姫様が....ごめん、なさい。




「俺は姫が主で良いと思うぞ。
初代のことは分からぬが、他者が来るよりも血縁の者就く方が自然だ。」



三日月さんが口を開けば殆どの者は同意するほか無くなる。



『三日月さん…

私の名前は…愛沢A。
全員に認めて貰えるよう努力します。』



「姫様!!
何故、何故ご自分の名を..」




いち兄が膝から崩れ落ちる。
当たり前だ。これまでずっとずっと大切に育てて来た姫が付喪神の前で名前を告げてしまったから...



それは神隠しの前兆だから。



.

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ゆり(プロフ) - 読んで涙が溢れた小説は初めてです…一期、夢主ちゃん…永遠にお幸せに(号泣) (2019年1月19日 2時) (レス) id: 95c2b4a6d3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あぅ(´;ω;`) (2017年9月13日 20時) (レス) id: df7ea9579c (このIDを非表示/違反報告)
みんみ - うわぁ…ほんとおもしろかったです!最後は切なくなるような感じで…。素敵な作品をありがとうございました! (2017年5月14日 20時) (レス) id: 0e00e03de5 (このIDを非表示/違反報告)
氷菓 - 完結お疲れ様でした。大包平も手に入れてうらやましいです。 (2017年1月1日 11時) (レス) id: 715ff3149b (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - 完結お疲れ様です!結構読むの楽しみにしてた小説なので完結となると少し寂しい気がしますね(笑)あと完結してから言うのもなんですが126話で小狐丸の名前が子狐丸になってますよ〜(´∀`* (2016年12月31日 13時) (レス) id: ac7f4ba26a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モカ | 作成日時:2016年8月23日 23時

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