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「くっついたって報告だったりして」
「!…まさか。あ、でも…」
「けいも、山田のこと好きだし。ありえるか」なんてブツブツ言ってる先輩。その内容も聞き捨てならないけど、そんな事より気になるものを見つけてしまった。結ぶときみたいに髪をまとめた時に見えたんだ。
先輩の耳の後ろについた跡。気づくんじゃなかった。気づきたくなかった。先輩がそういう事してるって知ってたけど!わかってたけど!
「ありおかくん?どうかした?」
固まった俺に気づいてコテンと首を傾げて聞いてくる先輩。いつもなら、可愛い〜って思うのに。今の俺にはそんな余裕は全然なくて。
「なんでっ。なんで先輩はいろんな人とそういうことするんですか。
先輩の相手は。……俺だけがいい」
俺、何言っちゃってんだ。勢いとはいえ、今言う事じゃないだろ。先輩もビックリしてんじゃん。
「ごめんなさい。帰ります」
逃げるように先輩の部屋を出た。玄関を開けたら、ちょうど伊野尾先輩と山田が来てて。2人にも謝って、先輩のことお願いして、山田に呼び止められても振り向かずに帰った。
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「どうした?」
「……わかんない。『どうしていろんな人とするのか』って言われて。あ………」
「ん?」
「わ、私の相手………俺がいいって…言っ、て、た…」
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ゆー(プロフ) - こむぎさん» 続きも楽しんでもらえるよう、頑張りますね。コメント嬉しかったです。ありがとうございました。 (2019年4月20日 3時) (レス) id: 51cc9e921a (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - 続き、楽しみにお待ちしております! (2019年4月19日 17時) (レス) id: 6f30dadff4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆー | 作成日時:2019年2月25日 17時