知られたくなかった ページ8
「ただいまー」
後ろ髪を引かれつつ、でも付き合ってるわけでもないし、まだ高校生だし、いつまでも高木先輩のそばに居座ることもできなくて帰ってきた。
「風邪の子、大丈夫だった?」
「んー」
「先輩だっけ?」
「んー」
「彼女?」
「んーん」
「ああ、片思いか」
「んー、……はっ?!な、何言ってんだよ!違うからな!」
先輩大丈夫かなぁってボーッとしたまま母ちゃんからの質問に答えてたら、余計なことを言ってしまった。…一番知られたくない人に知られてしまった。
明日は先輩んち行かないほうがいいかなぁ。今日はシンドそうだったし薬が効いて寝てくれたけど。少しでも良くなったら、寝てくれなさそう。俺の前では。
てかさ、ヤバくない?風邪ひいた先輩、めっちゃ可愛かった。普段も可愛いんだけどさ。スポドリ飲んだあと無言で俺に渡してくるとか、俺の肩に頭乗せてくるとか、こっそりTシャツ掴んでくるとか。極めつけはアレだよ。俺の手を両手で握りしめて寝ちゃってさ。あんなことされたら、誰でも先輩のこと好きになるって。なるなって方が無理だ。
あの姿、俺以外にも見てる人いるんだろうと思うと、なんとも言えない気分になる。
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ゆー(プロフ) - こむぎさん» 続きも楽しんでもらえるよう、頑張りますね。コメント嬉しかったです。ありがとうございました。 (2019年4月20日 3時) (レス) id: 51cc9e921a (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - 続き、楽しみにお待ちしております! (2019年4月19日 17時) (レス) id: 6f30dadff4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆー | 作成日時:2019年2月25日 17時