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「やるよー」
いつものように伊野尾先輩の声で始まる勉強会。登校日のときにあと少しと言っていた山田はもう終わってるらしく、伊野尾先輩に借りた本を読んでいる。高木先輩は、左脚を抱えた座り方で伊野尾先輩に教えてもらってる。俺は手につかなくて、ぼーっと高木先輩を見てた。
間近で見たチュー顔が忘れられないし、好きだから普通に嬉しかった。反対に、誰とでもキスできちゃうんだって悲しくもなった。……こっち見てくんないかなぁ。高木先輩と話したい。笑顔が見たい。
あれ？俺のことからかっただけなら、こんなに避けれられなくてもよくね？
**********
「高木、有 岡くん見て？」
「へ？……っ！」
「有 岡くん、高木のことすっごい好きだよね」
「そ、んなこと…」
「高木は？」
「えっ」
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作者名：ゆー | 作成日時：2018年12月21日 21時
