高木先輩♀とありおかくん (ページ26)

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「おーい、やまだ〜」

先輩同士が話をしてる間、山田の顔の前でひらひら手を振ってみたけど、戻ってこない。「へへっ。先輩かわいい…」って遠くを見たままつぶやいてる。やべぇな。花火大会大丈夫かよ…。

「ありおかくん。4時に駅ね」

「は、はい。…駅の、どこ……？」

花火大会がある会場の最寄り駅はそこそこ大きいから、ちゃんと場所を決めておきたい。だって、すれ違いで会えなかったとか、間に合わなかったとか、シャレにならない。

「先輩。あの…連絡先を……」

「あ、そっか」

スマホを出してくれようとする行動に、拒否されなくてよかったってホッとした。交換したとたん、手の中でﾋﾟｺﾝと鳴った俺のスマホ。誰だ？…っ‼まさかの高木先輩。よろしくねって可愛いスタンプが送られてきた。やべー。ニヤける口元を隠しながら、山田を見たら。マジか。山田も伊野尾先輩と交換してんじゃん。

「山田、嬉しそうだねぇ」

高木先輩の言葉に、先輩を見上げたら。ニコニコしてた。可愛い…。いつまでも見てられる。

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「なに山田と見つめ合ってんの」

「なぁにー？嫉妬？」

「違うしっ」

「山田、めっちゃニコニコしてたじゃん」

「何言ってんの。有岡くんもニヤけてたよ？」

「そうだっけ？」

「ねぇ、何着てく？」

「花火大会だよ？そんなの決まってるでしょ」

「え？」

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