高木先輩♀とありおかくん (ページ12)

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ただの噂…だろ？ページ12

ーーなぁ、知ってる？

山田から聞いた先輩の噂に、名前を知ることが出来て浮かれた瞬間、ショックを受けた。どん底だ。

そんな……。先輩が誰とでもスる人だなんて。お願いすればヤらせてくれるなんて。

あんな派手な格好してるけど、まだ高校生なんだし。いや、大人になったらいいって言うわけじゃないけど。それに学校でなんて誰に見られるか。だから、鍵のかかるところ、か。……鍵？最近、鍵がかかる部屋があった気がする。どこだっけ？

あ‼

薮っち先生の社会科準備室…。俺が出たあと、薮っち先生が鍵をかけた。え、誰とでもって、先生もなの？先輩と…薮っち先生？

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「あ、ありおかくんだぁ」

ワークを運ぶ手伝いをしてから、高木先輩は俺を見つけるたびに声をかけてくれるようになった。会話するほど仲がいいわけでもないから、ただただ名前を呼んでくれるだけ。「バイバーイ」って手を降ってくれる先輩は、ホント可愛い。俺は、手を振り返す勇気もなく、頭を下げるのが精一杯。

嬉しくてデレそうになるところで、名前を覚えてもらったのが社会科準備室に行くときで、その準備室で薮っち先生と……って思い出しちゃうから、デレる間もなく落ち込む。ってことが続いてる。

あれ？俺って、先輩のこと………。

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