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緑谷「七十九話だよ！」 ページ42
〜神様ｓｉｄｅ〜
蛇音は生まれながらにして純粋な心を持っていた。
純粋で、優しくて、美しい。
最近はそんな心を持った人間はいなかった。
だから彼女を気に入るのは不可抗力だったと思おう。
輪廻に送り出す時は、心が重苦しかった。
そして、彼女は不幸な人生を歩んだ。
神は嘆いた。だから、自身の娘に当たる者を人間界へ送り、
蛇音を呼んだ。幸せになる為に。彼女を愛してくれる、
神が選び抜いた魂を近くに置いて。
人間一人の為にやり過ぎだと思うかもしれないが、
神は何万年かに一人、こんな風に扱う。しかし、蛇音は特別だ。
そんな人間の中でも、群を抜いて美しかった。
だから、もう良いだろう。
蛇音の事は十分に我慢した。
人の世を十分歩ませた。
ならば、ならば…。
もう良いだろう？
蛇音を誰よりも先に愛したのは我ら。
蛇音を誰よりも愛し、見てきたのは我らだ。
蛇音は、こちらの世界に居るべきだ。
なぁ、蛇音…、いやAも、そう思うだろう？
なぁ、早く、早くこちらへ来てくれ。
、
、
、
、
、
A
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作者名：白夜 | 作成日時：2020年2月18日 11時
