元猿、教祖を殴るまで。【呪術廻戦】

（7）いちごミルクと孤独 ページ7

「年齢は？」



『19歳です』



「おぉ、…じゃあここで問題、僕は何歳でしょう！」



『五条さんが？』



「そう！」



『……えぇ、21歳…？』



「おぉ、正解！！」



『じゃあ1歳差だ』



「…1歳？君、今19歳でしょ？」



『誕生日まだでして』



「あーそっか、まだ1月だもんね。



いつなの？誕生日。祝おうよ」



『2月3日、節分です』



「そっか、せつ」







そう言って、五条さんが動きを止めた。



ぎこちなく首を回して、こっちを見てくる。



…そんなに、節分って変な行事だろうか。



確かに豆撒くだけだけどさ。



思ってるよ？思ってる。



チンケな行事だなって思ってる。



でもそんな驚くことじゃないだろう。








「せ、節分？」



『…はい、節分です。



時々4日な年もありますけどね。



私の誕生日は3日です』



「そ、そっか…」






五条さんは、サングラスの下の眉を下げた。



…そんなに変だろうか。



五条さんは、私の顔を見て笑った。






「ごめんごめん、知り合いに同じ誕生日がいてね、



びっくりしただけ」



『…知り合い、』



「…そう、僕の親友」



『へぇー、じゃあ誕生日性格診断とかあるし、



性格似てるのかなぁ』



「…似てる、と思う、うん、似てる」







五条さんは、サングラスの奥から、



なんとも言えない目を向けてきた。



哀愁？…いや違う、悲哀？…それも違うな、



なんていうんだっけ、こういう感情。



…そうだ、孤独だ。



…孤独？この何でも兼ね備えてそうな人が？



そう、腑に落ちるとともに疑問が残った。

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