（43）もう一度だけ ページ47
《傑side》
…まだ許されるなら、もう一度だけ。
そんな、人殺しには似合わない感情が芽生えてしまった。
『…なんでしたっけ、
特級が2人ほど、教祖サマサイドに付かない限り、
教祖サマの処刑は免れない、でしたっけ』
…ただどうも、Aちゃんが軽い。
そんな簡単なことじゃないはずなのに、
凄く淡々と話す。
違和感を覚えつつ、Aちゃんの免れない、を肯定した。
「…あぁ、物凄く無謀だ。
悟はまだしも九十九さんは限り無く不可能に近いしね」
『…ようは、悟にプラス１名、特級がいればいいですよね？』
「…そう、だけど」
『じゃあここにいるじゃないですか』
「…へ？」
すると、Aちゃんの肩に、腕を組んでいた悟が、
Aちゃんの頭に手を置いた。
「A、昨日の適性試験で特級認定されたばっか。
ほら、これで必要なだけ特級揃ったぞ、傑」
『…加えて、あまりに私が特殊例らしくて。
上層部に媚売ったら昨日、九十九さん会えました』
「はっ！？」
『ゴリ押しで、九十九さんからも署名、頂いてます』
「…つまり、特級が全員傑サイドに付いちまったの。
上層部もコレで逆らえねぇだろ」
そう言って、悟が、椅子に座っている私に手を伸ばした。
この手を取れば、…戻りたかった場所に戻れる。
…ミミナナにも、安全を保証できる。
視界がぐっとボヤける。
手の甲で拭って、悟の手を取った。
『…悟？』
「え？」
『あれ言うって、言ってなかったっけ』
「…あぁそっか。
……傑」
「…なんだい、悟」
「おかえり」
そう言って、目隠しをハラリ、と首に下げた悟が、泣き顔で笑った。
同じ表情してるのか、そう思って私も笑い返した。
作者解説✌
【(26)番外編：覚悟】を覚えておいででしょうか…？
この話の途中で、
【＿＿高専には戻れない。
それこそ、特級が2人くらいこちら側につかないとあり得ない。
…そして、今の特級は、悟と九十九さんだけだ。
無理に近い。】
という記述がありまして、伏線になっております…笑
(じみー…笑)
これを実際に、Aちゃんも囚われてるときに、
傑に言われてて知ってました笑
気になった人は是非チェックしてみてください！笑
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 352人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雅城(プロフ) - grayさん» すみません、亀更新で…笑 もっといいものが書きたい！となると、本当にこの作品を出していいのか、とか検討しているうちに1週間…笑 きちんと更新するのでお待ち下さい…！！笑 grayさんに泣かれちゃったら、雅城が泣きます笑 (2月17日 9時) (
レス) @page1 id: 1bd3bd8c14 (このIDを非表示/違反報告)
gray - 雅城さん» はい、読ませて頂きます！もう更新されるの楽しみ過ぎててヤバいです！...途中で作品放棄したら、泣いちゃうぞ（笑） (2月12日 13時) (レス) id: 4f299cc4a1 (このIDを非表示/違反報告)
雅城(プロフ) - grayさん» 天才だなんてとんでもない、駄作者です…！！笑笑 大好きと言っていただけてとっても嬉しいです…！！ これからも雅城を、また作品のご愛読、お願いします…！！ (2月10日 15時) (レス) @page32 id: 1bd3bd8c14 (このIDを非表示/違反報告)
雅城(プロフ) - 詩伊奈さん» うわぁぁ！ありがとうございます😭 そうなんですよ、殿堂入りするのって、101票目でなんですよね！笑 そこの票に届くまで、また、その後に票を入れてくださる方に感謝する大事な節目の票です…！！ ありがとうございます、期待に応えられるように頑張ります！！ (2月10日 15時) (レス) id: 1bd3bd8c14 (このIDを非表示/違反報告)
雅城(プロフ) - 浮輪肉さん» これからも楽しんでいただけるように頑張ります…！！ 好き、と言っていただけるのが、1番書いててもらうと嬉しい言葉です…！！ これからもどうか、雅城と作品をよろしくお願いします…！！笑笑(^^ω) (2月10日 15時) (レス) id: 1bd3bd8c14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：御手洗ネコ | 作成日時：2024年2月5日 19時
