元猿、教祖を殴るまで。【呪術廻戦】

（21）今までで1番ブサイク ページ23

悟さん、意外と体温高い、そう思う。



大人しくおぶられて揺られること30分。



暖かさとちょうどいい揺れに、どうしても睡魔が襲ってくる。



悟さんと七海？さんの会話が聞こえてくるが、



もうほぼ耳に入ってこない。



ウトウトとして、悟さんの肩甲骨辺りに顔を置いて、



…私は、うっかり寝てしまった。








《悟side》





「…寝ましたよ」



「…そっか、ありがと七海」



「どうされたんですか」



「どうしたも何も、この人がAちゃんだよ」








そう言うと、納得した、と七海が頷いた。



…そういえば、七海と同い年何だよなぁ、と思う。



同い年だったら気遣うこと無く恋愛出来たのかなぁ、と思い、



ため息を付いた。



すると、七海が顔をしかめた。







「やめてください、貴方がため息なんて。



世界が終わります」



「…いやぁ、上手くいかないもんだね」



「貴方でも上手くいかないことがあるんですか」



「うん、恋愛は全く持って無理」



「…彼女が好きなんですか」







任務やら、あと2ヶ月で卒業する七海の進路などの関係で、



七海とは恐らく今年初会ったが、…まさか一瞬で見破られるとは。






「…そんな僕って分かりやすい？」



「はい、とても」



「…可愛いんだもん、隠せないよ、そりゃ。



しょうがない」



「…貴方にも可愛いっていう感情があったんですね」



「僕をなんだと思ってるの？」







七海は僕を人間じゃないかのように言って、



そのまま歩き出す。



なんとなくの七海なりのフォローなのかな、と思えば、



七海が口を開いた。

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