【6】折角だし ページ6
…瞬間、呪霊の動きを感じた。
「A、早く祓え」
五条くんに頷いて、印を結び、建物内の呪霊の意思を乗っ取った。
そのままその呪霊自身の力を持ってして、自滅に追い込む。
印を結んで目を瞑ったまま、1分が経った。
今後このビルに足を踏み入れたあらゆる呪霊が、
必中で意思が無くなるように細工までして、
ようやっと私は目を開けた。
「…すげぇ、本当に祓った」
「…これで倒せるんだ」
『…終わりました、これで多分、10年はこの建物は大丈夫です。
呪霊が入ってきた瞬間に精神が壊れるように細工しました』
「なにそのゴキ◯リホイホイみたいなの」
『ちょっとした応用です。これは私だけの我流です』
へぇー、と二人揃って声を上げられる。
仲良いんだろうなぁ、この2人。
『こんな簡単な任務に付いてもらってすみません。
ありがとうございました』
「あ、これで終わり?」
『はい、凄い簡単な任務でごめんなさい』
「良いって、夜蛾センに俺等と行くようにって言われたんだろ?」
『そうです、…あ、終わったって連絡しないと』
「待って、Aちゃん」
こんな簡単な任務で本当に申し訳ない。
こんなの特級3人も使う案件じゃないって。
と思えば、夏油くんが携帯を取り出した私を止めた。
キョトンとして、夏油くんを見上げれば、二人が悪い顔をして私を見た。
「…折角来たんだし、ってことだろ?傑」
「そうそう。さすが、分かってるね」
『…?』
「行くでしょ、竹下通り」
…竹下通り!?
いや確かに、ここから3分くらいでいけるけど、お金持ってない…。
二人にあわあわして、今多分手持ちないです、と言えば、
夏油くんに手で制された。
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作者名:まる | 作成日時:2024年1月26日 7時