【18】相談料一箱 ページ18
「…で、帰ろうって誘いたいと」
「そう。なんか簡潔な伝え方ねぇ?」
「…単純に、今日任務どこ?とかでいいんじゃない?」
「私もそう思うよ。
流石にこの文章が来たら返信してくれるとは思うよ」
「信じんぞ傑」
コンビニの外でたむろして、俺よりもメールを考えている2人。
信じんぞ、の一言に傑が顔を顰める。
まぁ良いんじゃない、と硝子が言う。
…いつもより何故か緊張して手が震える。
硝子がクスクスと笑い始めた。
「…悟、どうした?」
「げ、夏油、それ言うな、」
「うるせぇよ」
冷やかされつつもとりあえず送る。
はぁ、と息を吐き出せば、硝子が傑のことをつついた。
「夏油、どれくらいで返事来るか賭けようよ」
「んー、2時間」
「じゃあ5時間」
「悟は?」
「俺もやんの?」
「当たり前だろ、早く言え五条」
「3分」
「…今まで返信されたことないのによく言うね、五条」
…いや、そもそもこれ俺が参加する賭けじゃねぇだろ。
と、思えば、ピコーンと携帯がなった。
…流石にAからなわけ、
「…うわキモ五条」
「キモいな悟」
「…マジAじゃん」
埼玉の方、とだけ表示された返信を、
食い入るように見た俺を見て、
硝子が、傑に呆れて話し掛けるのが見えた。
「顔真っ赤だ、ガチ恋する乙女じゃん」
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作者名:まる | 作成日時:2024年1月26日 7時