ミミズクさんとウサギさん 2【ハイキュー】

【57】一応彼氏バカ ページ9

「頭撫でてよ」



『はいはい』








ぐしゃぐしゃに光太郎の髪の毛を撫でつつ、これからどうなるのだろうかと考え込む。



以前の光太郎なら、Aが気持ち良さそうに寝てたから、アラーム消しといたぜ！くらいのことを言いそうだが、まさか起こしてくるとは。



…ただの甘えたで済めばいいのだが、嫌な予感がする。



寝ぼけてるのか、ニコニコと、頭を撫でる私に笑い掛けてくる光太郎。



…まぁ彼氏なので。



普段ハキハキ喋るギャップに、自然と口角が上がる。



…可愛いんだよなぁこのギャップが。



そう思って、ちょっと微笑んでみれば、一瞬目を見開いた光太郎が、すっと目をつぶって、そのまますぅすぅと寝息を立て始めた。



念の為、もう少し撫でてみる。



が、起きることはなく、なんとひゃっほう、次の日には光太郎の熱が下がっていた。



さぁ、梟谷復活だぜ☆



…といくわけもなく。



京治が熱出したとかで、治る見込みもないし、光太郎は隔離期間が必要だしで、あえなく帰路をたどる事となった。



梟谷、無念の合宿途中帰宅である。



とりあえずその後の梟谷男子バレー部からは、京治以降インフルに罹る人もおらず。



とりあえずクラスターとはならなかった。



…が、なんか1番病人といたはずの私がならないと、一応インフルは病気に分類されはするが、『バカは風邪を引かない』的な感じで言われる。



…ムカつく、私は馬鹿じゃない。



合宿から帰って1週間。さぁここで、大問題発生です。



前々からあった、怪我を少し大袈裟にする光太郎のクセ？がどうも、悪化したようだった。

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