ミミズクさんとウサギさん 2【ハイキュー】

【60】言い間違いはダイナマイト ページ12

『…ね、手首どうしたの？』



「な、なんでもない」








そう言って、ドリンクを受け取ろうとした手を引っ込める光太郎。



…なんでもなくないでしょ、あれは。



あれは紛うことなくリ◯カの跡だ。









『光太郎』



「…なに、」



『今日一緒に帰ろう』



「マジ！



Aから誘ってくれるなんて珍しいな！」



『たまには良いでしょ、ね、一緒に帰ろう』



「お熱いね〜。



頼むからここでやらないで、俺等が惨め〜」



『彼氏作ればいいじゃん』



「…Aお前、俺等にBL求めんの？」



『あ、間違えた、彼女だ彼女。



…いっそBLで行く？



色んな意味で女子人気高いべ』



「行かねぇよ」








3年ズとそんな会話をしていれば、誘われた、と嬉しそうだった光太郎の表情が曇った。



そのまま、ドリンクをん、と渡される。








『…ん、じゃないでしょ、光太郎』



「ありがとう」



『……なんだあれ』



「Aがお前と喋ってたから拗ねたんだろ」



『木葉、冗談でもキツいわ』



「マジマジ」









全員が怪訝そうに見送る先にいる当本人は、早くしろ〜だかなんだか言って、しょうがない奴だわ、と皆が立ち上がっていった。



…私の頭はどうリス◯をやめさせるか、という問題で頭がいっぱいだった。



バレーボールで、半袖でプレーする、それも5本指のスター選手が？



リ◯カしてたらやばいだろ。



…と、言うわけで、一緒に帰る事になったのだが。










『京治、…じゃなかった、光太郎、靴履けた？』









この一言がまさか火種になるとは。



いやぁ、メンヘラってわかんないな。

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