フレ申したら、相手が最強だった件【呪術廻戦】

《15》可愛い幼馴染 ページ16

【七海side】






【ねー建人、遊びに行こーよぉー！】






幼馴染から、3日前にそんな連絡が来ていたことに、



猪野くんとの任務帰りの車で、携帯を見て気付いた。



…いくら鬱陶しいとはいえ、好きな人からの連絡が嫌なわけがなく、



うっかり少し口元が緩んでしまった。







「…七海さん、ご機嫌ですね…」







そんな猪野くんの声で、携帯から顔を上げる。



少し驚いたように目を丸くした猪野くんが、



良いことでもあったんですか？、と聞いてくる。



隠すことでもないし、と頷いた。







「はい、好きな人から連絡があれば嬉しいものでしょう」



「…好きな人から連絡が…好きな人！？」



「はい、唯一の幼馴染です」



「なんて連絡きたんです？」








猪野くんが目をキラキラとさせて、私に聞く。



読み上げる文章でもないから、通知の欄を見せた。








「…なんか、可愛い人ですね」



「えぇ、とても」








そう言って微笑んでみせれば、



今電話しちゃったらどうすか、と言われる。



まぁそれもいいか、と、彼女の連絡先をタップする。



…が、出ず、猪野くんが肩を落とした。








「忙しい方なんですか？」



「キャリアウーマンですね」








そう言った矢先、電話が返ってきた。



慌てて応答ボタンを押した。








『もしもし！！』



「…はぁ、いつになっても貴方は声が大きいな」



『だって、建人から電話とか、明日大雪だよ！！』



「わかりましたわかりました」








彼女のハイテンションな声が聞こえてきた。



思わず顔が緩む。



すると、口を大きく開けて固まった猪野くんが目に入った。

《16》可愛い幼馴染→←《14》イケメン幼馴染

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す