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【10】薄情な仲間と弟子 ページ10

「…あの子、ヒンメル様の仲間なんだって?」



「悲しい顔一つしないなんて、薄情だね」



「Aちゃんは来てさえいないんでしょう?」



「薄情どころか、恩知らずの非常識よ」



「悲しい顔一つしてくれさえしない仲間と弟子なんて…」



「……おやおや、私達もしていませんよ」



「司教はまじめにやれ!」



「この薄情者!」



「はっはっは、手痛いですな」



「…………だって私、この人の事何も知らないし…



たった10年、一緒に旅しただけだし…



………人間の寿命は短いってわかっていたのに…



なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」











フリーレンが、涙を拭う。









「頭なでんなよぉ…」










その様子を陰から見る少女。









「…Aちゃん、何故お近くにいかないの?」



『…後で、一人になったときに、墓前でお近くに行きます。



大丈夫ですよ』



「それなら良かった。



…でも、泣かないのね、Aちゃん」



『…見送るときに、



死ぬ間際のヒンメル様に呆れられるほど泣きましたから』



「…そう?



…そうだAちゃん、



これからの生活で困るようなことがあれば、



遠慮せずに私達に言うのよ。



王都は全員、貴方の味方だから」



『…ありがとうございます。



……死してなお、



私はヒンメル様のおこぼれに預かることしか出来ませんね、



…情けない』



「…違うわ、Aちゃん。



ヒンメル様の横で、微笑むあなたを信用してるの。



貴方だから信用してるのよ」



『…!!



そう、ですか…、ありがとうございます』










少女見た目17歳、ヒンメルが遺したものに気付く。









『…ヒンメル様は、偉大だなぁ。



…私にも、仲間、出来ますかね』








空虚に話しかけ、苦笑いをした少女、



ハイター達に気を使わせないようにとその場を去る。



…フリーレンと出会えた唯一の機会を逃す。



フリーレンと出会うまで27年。

【11】互いを知る→←【9】一人



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ヒバリ - 初コメ失礼します!いきなりですが、このお話とっっても面白いです‼︎主人公ちゃんがこれからフリーレンたちにどう出会ってどう戦うのかとても楽しみです。応援しています!これからも頑張ってください!!!長文失礼しました! (4月29日 17時) (レス) @page13 id: f1ebc04cbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御手洗ネコ | 作成日時:2024年2月26日 7時

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