夕暮れ沿い 3

Travelers ページ6

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奈緒side








藤原「忘れ物ない？」









奈緒「うん。大丈夫。」









あれから一ヶ月後、聡と居たこの家を出る。







とうとう本当のお別れ。





寂しさはやっぱりまだある。






だけど、昔とは全く違う景色。




聡との関係の終わりの意味も全く違うく思える。






今は…

お互い前に進むための…

お互い幸せになるための前向きな終わり。

そう思える。









あ…







部屋の片隅に飾ってあった、
出会った頃の2人の写真が目に入る。









カタ…






私が1番大切にしていた写真。







奈緒「これ、もう捨てておいて？」









藤原「いいの？」








奈緒「うん。心の中に
聡と居た大切な時間は残ってるから。もう十分。」









"分かった"と言い微笑む聡を最後に目に焼き付ける。








そろそろ行こう。







奈緒「ありがとう。ずっと応援してるから。

幸せなってね。」








藤原「奈緒も。元気で。…幸せになって。」









奈緒「ありがとう。じゃあ行くね。」









そう言い、色んな思い出の詰まったこの部屋を出た。









大丈夫。





お互いの幸せを願えた私達には
これから沢山の幸せが待ってる。






だってほら。



笑えてるから。





涙の別れじゃない。




笑顔の別れ。





きっと聡とだからこんな別れが出来た。





ありがとう。





大好きだったよ。








聡がくれた沢山のありがとうは
一生大切に持って…








さぁ、行こう。









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祈りの強さが終わりの意味を変えた瞬間
それは素晴らしいものだった

再会の信念が自分を大きく変えた
これは これは その繰り返しの人生の記録だ

大事に持ってて 大事に持ってて

Travelers また僕らの事をそう呼べる
今日がもうそこまで来てる
Travelers ずっと願ってたんだよ

さあ そろそろ行こうか




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