夕暮れ沿い 3

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奈緒side




"浮気してる"



その言葉を言った後
聡から返ってきたのは
とても優しい言葉だった。




本当…この人はいつもそう。



いつも優しすぎる。
本当に、その優しさが大嫌い…



こんな時くらい、嫌いにさせてよ。


"もう顔も見たくない"って
それくらい思わせてよ…









奈緒「もう優しくしないで」





どうしても、私からは言えなかった。


"もうここには愛はない。"
"もう聡を愛してない。"


そう言って別れてあげた方が
よっぽど聡も楽なのに…
そんなの分かってても
やっぱり口にするのは辛い…



情けない。







藤原「別れよう」







奈緒「うん」







これでもう、聡は私のものじゃなくなる。



今後一緒にいる事もなくなる。



悲しい。



あぁ…さみしいな…






とうとう来た別れに、私の涙は止まらないけど
だけどこれだけは伝えたい。








奈緒「聡、幸せになって。」








そう、言葉にしたとほとんど同時に

聡から来た言葉。





藤原「どうか幸せになって…」







本当…優しくしないでって言ってるのに…笑




でも、心から想える。


あなたを好きになってよかった。


あなたと出会えて、見える世界が変わった。


別々の道を行くことになったけど
私はあなたとのこの恋をこの先もずっと
大切に記憶に残しておくよ。





奈緒「ありがとう。…さようなら。」







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「相思相愛じゃない」
「疑う余地もなく愛はない」
そこまで言い切る覚悟は出来てない
最後の最後で中途半端なんてもう 情けない
痛いほど分かってたって辛い

「相思相愛じゃない
「疑う余地もなく愛はない」

「今後一切いない」
「彼女はもう僕のもんじゃない」
恋しくて寂しくってたまらない
傷つけすぎたな堪えられなかったな
もうおしまい
どうかもっともっと幸せになってください
相思相愛 サンキューグッバイ
サンキューグッバイ…





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