夕暮れ沿い 3

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Aside








会ってしまった。





この辺りでも撮影する事は知っていた。
だけど今日だとは思わなくて、油断した。






久しぶりに会う彼は
相変わらず優しい顔で
だけど大人の余裕や自信を身につけたような
そんな素敵な男性になっていた。








きっと何か話すべきなんだろう。


私の気持ちも

ずっと彼に会いたかった。
ずっと話したかった。触れたかった。

そう言ってる。



少しくらい話したってなんて事ないんだろう。





だけど…まだだ。






もうやり切った。あなたと一緒にいたい。






そう胸を張って彼に言えるまで
私にはまだこっちでやるべき事がある。






奇跡じゃなくていい。

美しくなくてもいい。


彼とのあの苦い恋愛も
いつかは私の人生に必要な…
宿命だったと言えるように
明るい未来を自分で作るんだ。


そのためのステップアップ。
そのための今。






甘えるな。









Kevin「Did you wait long? 」









彼を見つめたまま色々考えていると
ケビンの車が前に止まり
窓を開けてそう聞いてくる。









「…」









会えてよかった。一目見れてよかった。







その気持ちを込めて、聡さんに微笑み



私は







「I only just got here」









ケビンの車に乗った。









あともう少し。






あともう少し頑張ろう。





いつかあなたと肩を並べて歩けるように。






あなたに胸を張ってこの想いを伝えれるように。







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