夕暮れ沿い 2

恋の前ならえ ページ16

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あなたside







「…ちょ…松永…」








松永「ん？」








松永の胸を押し、繰り返されるキスを止めると
悪びれもせず、むしろ堂々とした顔で私を見る。









「え？これどう解釈したらいい？」









松永「ん〜…今からAさんは俺の彼女です。」









彼女。









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あぁ、彼女か。









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うん。彼女な。









…







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…









は？









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「え？おかしくない？」









松永「いや、キスしたし。」








「うん。一方的にね。」









松永「俺昔から俺のこと興味ない人でも
キスしたら彼女って決まってるんですよ。」









「え？待ってそれキスしたもん勝ちじゃない？」









松永「でももうしちゃったんで…」









「うん。不意打ちすぎたけどしたね。
不意打ちすぎたけどね？うん。した。
したけどそれ知ってたら刺してでも抵抗してたよ」









そう言うとははっと笑う松永。






何が面白いん…









松永「Aさんうるさいっすわ。笑」









そう言うと松永が私の目線までしゃがんで
目を合わせてくる。





身長が高い松永の顔がこんな距離にあるのなんて
珍しくて、少しドキッとしてしまう。









松永「Aさん、好きです。」









「…」









松永「俺に今そんな想いがなくてもいい。
俺がAさんを笑顔にしてあげたいんです。

だから…

俺と付き合うか、俺とキスするか
どっちがいいですか？」







そうニコッとする松永。






ん？









「……やっぱ私に選択肢ないよね？笑」









松永「ふふ…ありません。笑」









そう言うと松永は私の手を取る。









松永「俺にチャンスくれませんか？」








今度はそう優しい顔で聞いてくる。







何でだろう。









「…うん。」









と答えてしまう。









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