夕暮れ沿い

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「ツアーの時聡さんが破いた衣装直せません…笑」









藤原「はは…そこなの？笑」








まさかそう来るとは思ってなくて
つい笑ってしまう。








「あ、バカにしましたね？笑
私にとってはすごく大切な時間なんです。」








かわいいなぁ…








ちょっと拗ねてみせる彼女がたまらなく愛おしい。







藤原「やぶかないようにするよ？」








「それじゃLIVE後会えなくなります。」








藤原「会いたいの？」









「会いたいです。…本当は毎日。

こう言う嫌な事があった時
1番に顔が見たいと思うのは聡さんで
声が聞きたいなと思うのも聡さんで
抱きしめてもらって安心出来るのも聡さんで…
もう毎日聡さんの事でいっぱいで…

でも聡さんは今も近いのに、1番遠いです。」







そう俺の胸に顔を埋めて話すAちゃん。









藤原「Aちゃん。一緒にいよう？これから。」









「え？…彼女さんとは…？」







そうびっくりした顔で俺を見上げる。






藤原「話すよ。
本当は話してから言うべきなんだけど…
ごめん。我慢できなかった。」









「今私が言った弱音のせいならやめてください！
同情とかなら…」









藤原「同情じゃない。あの時の…


あなたと見る月だからでしょうね。

本当に心から思ってるから言ったんだよ？」









「…」









「待ってます。」









そうニコッと答えるAちゃん。







彼女も葛藤してる。
きっと奈緒の事を考えてくれてる。

後ろめたさというより
人から奪い取ると言うことを。




そして奈緒もひどく傷つく結果になるだろう。






それでも俺は彼女と一緒にいたい。
彼女の笑顔をずっと見ていたい。






身勝手。そんなのは分かってる。





全ては彼女から離れられなくなった俺のせい。




悪者は俺だけでいい。






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遥か先へ進め 身勝手すぎる恋だと
世界が後ろから指差しても
振り向かず進め 必死で 君の元へ急ぐよ
道の途中で聞こえたSOSさえ気づかないふりで






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