夕暮れ沿い

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藤原「…どうしたの？」









拭いても拭いても止まらない涙を見て
また優しい顔で私を覗き込む。









「感動して…」








藤原「今日のLIVEで歌ってる時は
泣いてなかったのに？」








袖で聞いてたの見てたんだ…








もういいや。正直に言おう。






「他の人の事思って歌ってるのかなって思ったら
…嫌で…」









藤原「今の、Aちゃんの事思って歌ったよ？」







と、私の涙を親指で拭いながらニコッと笑う聡さん。









「…それってどう言う意味ですか？」








こういう時黙って頷いてたらいいものを
いつも私は聞いてしまう。


きっといい答えなんて返ってこないのに。









藤原「…」








ほら。困ってる。







やっぱ謝ろう…









「…！？」









謝ろう。そう思った時にはもう
聡さんの唇は私のおでこに触れていた。






そして繋がれた手。








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