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藤原「薫る初夏〜♪」





じゃあ、いくよ?

と言い手足でリズムを取りながら歌い始めた。





私だけのために歌ってくれるなんて
こんなに贅沢な事はない。


そう思って私は作業を止め
藤原さんの声に集中すると
思い出すあの時の情景。





私がまだ服飾専門学生の頃。
あるデザイナーの展示会を見に東京に出てきた時
ある公園で路上ライブをしてるグループがいた。



それは、その時はまだ無名だった髭男。



私は初めて聞く歌声に立ち止まらずにはいられなかった。



曲もドラムもギターもベースも素敵だったけど
何より…
ピアノを弾きながら歌う彼の歌声をもっと聞きたかった。







藤原「一度だけだった 目があっただけだった」









路上ライブを聞いている時
藤原さんと一瞬。たった一度だけ。目があった。









藤原「こんなに愛しくなってしまうとは」









そう。その時は…
彼をこんなに好きになるなんて思わなかった。









藤原「忘れたいと嘆いた夜も
何も伝わらなかった声も
全部全部そっととっとくのは僕の方」








それから帰ってもずっと彼の事ばかり考えて
忘れようと思った。でも、無理だった。







藤原「この先何年かめぐる月日が
君なしでは語れなくなってしまった」








それから私はいつか彼が売れて
TVやライブに出る時にまた出会える事を信じて
その時私に衣装を頼んでもらえるように
必死に勉強した。経験も積んだ。








藤原「制服はもう着てないし
あの日のダンスも二度と見れないのにね」









あの日から数年。
彼らが上京してきたと聞いてたけど
私には一切彼ら絡みの仕事が来ずもう諦めてた頃









チーフ「A、
official髭男dismさんの専属衣装依頼来たんだけど
任せていいか?」









そして彼らの専属衣装となる事になった。









藤原「この曲好きなの?」








歌い終えた藤原さんがそう聞いてくる。




どの曲も好きだけど、でも。







「はい。大好きです。」








だってこれは…
あの時初めてあなたに会った時の曲だから。









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もも(プロフ) - 萠翔さん» はい? (2021年10月29日 15時) (レス) id: 4959190ca9 (このIDを非表示/違反報告)
萠翔 - ももちゃん? (2021年10月29日 15時) (レス) id: 73a03e30c5 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - RIRUUU5さん» そんなに読んでいただいたんですね!ありがとうございます!!すごく嬉しいです!! (2021年10月29日 15時) (レス) id: 4959190ca9 (このIDを非表示/違反報告)
RIRUUU5(プロフ) - 最高すぎて今回で4周目です...笑    悲しいシーンもあり、感動するシーンもあり、毎回そこで涙してしまいます.... いつも私に至福の時間をありがとうございます...😭🙏 (2021年10月9日 11時) (レス) id: 6b004457dc (このIDを非表示/違反報告)
yuka.(プロフ) - 読み直してしまったではないか (2021年5月24日 14時) (レス) id: 9e01640ac9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:momo | 作成日時:2021年2月16日 0時

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