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見知った顔ページ4

和の後をついて歩き、辿り着いたのは居酒屋だった

「え、居酒屋？」

「そう、早く入ろ」

そう言って和は俺の手を引く

｢ほら潤くん早く！｣

｢…和何でそんな急いでんの？｣

妙に急かしだした和に疑問を抱く

この後用事でもあるんだろうか…

｢なんでって…そりゃ待ってるからですよ｣

…は？

待ってる？

｢え、ちょ、誰が…｣

いるの

最後の言葉は和が居酒屋の扉を開けた音で掻き消されてしまった

「…他に、」

「ここですね」

またしても俺の疑問は和に遮られてしまった

…もういいや

「お待たせしました」

個室になっている扉を開いて和は先に入ってしまう

なんでだろう…緊張してきた

「ほら、潤くんも入って」

「あ、あぁ…」

促されるまま部屋へ入れば四角いテーブルに３人の男が座っていた

「あ、もう！遅いよ、ニノー」

「んふふ、ごめんね相葉さん」

部屋に入るなり和に抱きついてきた奴

｢え、相葉ちゃん？｣

｢ん？あ、松潤ひさしぶりー！｣

まるで俺の存在に今気付いたかのように話しかけてきたのは同じ大学で先輩の相葉ちゃん

彼は和の幼なじみで、和と一緒にいることの多い俺は自然と仲良くなっていた

一応先輩ではあるがそれを感じさせない彼の人柄のせいか敬語はおろか相葉“ちゃん”とさえ呼んでいる

「ほら相葉さん座れないんで離れて下さい｣

｢はーい｣

和から離れた相葉ちゃんはもともと座ってたらしい場所へと戻っていった