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第三百四十四話 ページ47

洞窟のような場所に入り込んだ名無しを追いかけて中へと入る。

その中は木のようになっており、その幹に開いた穴に名無しが震えて入っていた。


『ここからは、まなちゃんしか出来ない。
どうか…頑張ってね』

「はい」


一歩一歩、確かに歩を進めていくまなちゃんの後ろ姿を見つめる。

遠くなる背に何故か蘇芳が見えたような気がした。


「貴方は世界を憎んでいる。でも知ってる?
愛の反対の言葉は憎しみじゃないの
愛の反対は無関心。貴方は妖怪も人間も憎んでいる。
気付いていないだろうけどそれはどちらからも愛されたいってこと」


こつんと響く足音が増える。

見間違いなんかじゃない。蘇芳がそこにいた。


「…貴方の両親を出会わせたのは私。
愛し合うだなんて、思っていなかったの。
守ろうとしても守れなかった。でもどうか恨むなら私にして頂戴。
全ての元凶は私。貴方が生まれたのも二人が出会ったのも私がそうした。
だけど、どうか…どうか世界だけは憎んでしまわないで」


赤髪の幼い少女がまなちゃんのそばに寄り添う。

怪物ではなく、人間だった頃の彼女だ。


「私はもう帰れないけれど、貴方だけはあの二人の元にいけるから。
だからどうか、もう一度彼らの元に。本当に貴方を愛してくれる人の元に」


蘇芳が優しく手を伸ばし、名無しに触れた。

優しげな笑みを浮かべ、まなちゃんに名無しを抱きしめるように指示をする。

まなちゃんに抱きしめられた名無しは強く抵抗したけれど、蘇芳が優しく撫でて落ち着かせる。


「生まれてきてくれて、ありがとう」

「居場所を作れなくて、ごめんなさい」


互いに微笑み合い、そして名無しと目を合わせる。


「貴方の名前は__________」









_____________

余談なのですがここでまなちゃん口パクしますけど、

すっごい「鬼太郎」って名付けてると思いません?

『うるせぇ早く続き書けや
何話溜まっとると思っとんじゃ』

ひえぴぃっっ

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とりまろ。(プロフ) - あんこもちさん» 鳥肌になってくれて嬉しいですわッッ!(((新章も始まりまして更新バリバリ頑張りますよ!コメントありがとうございます! (2019年4月30日 13時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - わぁぁ!凄い!全部の題名と繋がった!何か意味があるんだろうなぁ〜と思ってたけどほんとに合った!あそこ読むとき鳥肌やばかったです!鬼太郎と夢主ちゃんの恋の進展も気になる、、、。更新頑張ってください!長文失礼しました。 (2019年4月30日 8時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 待っていてくれてありがとうございます!不定期更新ですが完結まで頑張ろうと思います! (2019年4月20日 20時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - 待ってました!忙しくて更新できない時が多いかもしれませんが少しずつ更新頑張ってください!これからも応援しますっ!(・ω・)ノシ (2019年4月20日 20時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とりまろ。 | 作成日時:2019年3月24日 15時

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