第三百三十七話 ページ40
『…人の恨みは呪いとさほど変わりはない。
その苦しみをあの子に植え付けた』
抜いた刀は俺の怒りを表すように熱く燃え上がる。
『霊刀 -幽玄- 香華、
赤く熱された刃が闇を切り裂き、もう一度あの不気味な通路へと落下する。
鬼太郎くんも同じように落ちてきた。
「わかったぞ名無し。ここにはお前が集めたこの世の呪いが溜まってるんだな。
お前はその呪いの力を文字に込めてまなに入れた。器にするために！」
鬼太郎くんの声に返事は帰って来ない。
その代わりにまた細長い手がこちらに伸びてくる。
『…今俺怒ってるから、手加減できないよ？』
そう口にしてもその手のひら達は止まることを知らないようで、
尚もこちらに向かってくる。
持っていた刃を強く握りしめて迫り来る手のひらに刃を合わせる。
『霊刀 -幽玄- 香華、波紋 水月』
高温の刃が細い腕を貫く。
刃の炎が燃え移り、黒くボロボロに焦げていく手のひら。
それでも諦めが悪いのか子供のように手を伸ばしてくる。
『鬱陶しい…これじゃらちがあかない鬼太郎くん。
まなちゃんを先に見つけ出そう』
迫り来る手のひらを回ノ型で吹き飛ばして、
背に居た鬼太郎くんにそういった。
「あぁ、そうだな」
彼が頷くのを確認して刀を鞘に収め、道の先へと走り出した。
遠くに明かりが見えて、広い場所に出た。
薄暗い空に五芒星の何かが見える。
その中心に、見慣れた容姿が見えて口を強く噛んだ。
それでもまだ諦めない手の束がこちらに向かってくる。
そろそろキレてもいいと思うんだけど落ち着いていなくちゃいけない。
『鬱陶しいっていってるだろ！』
札を5枚飛ばして各所に貼り付ける。
それが光で円となり繋がった時、念を込める。
『霊符、艶美桜！』
赤い桜の花が札から溢れ、弾丸のように手のひらに当たっていく。
かなり思いっきりに打ったからあたりの岩肌に少し穴が空いた。
とにかくこれでめんどくさい追手は追い払った。
五芒星の中で眠るまなちゃんに近寄っていく。
君を救いたいから、どうか声を聞いてほしい。
『…まなちゃん』
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とりまろ。(プロフ) - あんこもちさん» 鳥肌になってくれて嬉しいですわッッ！(((新章も始まりまして更新バリバリ頑張りますよ！コメントありがとうございます！ (2019年4月30日 13時) (
レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - わぁぁ！凄い！全部の題名と繋がった！何か意味があるんだろうなぁ〜と思ってたけどほんとに合った！あそこ読むとき鳥肌やばかったです！鬼太郎と夢主ちゃんの恋の進展も気になる、、、。更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2019年4月30日 8時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 待っていてくれてありがとうございます！不定期更新ですが完結まで頑張ろうと思います！ (2019年4月20日 20時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - 待ってました！忙しくて更新できない時が多いかもしれませんが少しずつ更新頑張ってください！これからも応援しますっ！(・ω・)ﾉｼ (2019年4月20日 20時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 | 作成日時：2019年3月24日 15時
