第三百話 ページ3
森に入った瞬間、鬼太郎くんの妖怪アンテナが反応した。
それと同時に刀もぶわっと炎を纏った。
というか久々に見たな、鬼太郎くんの妖怪アンテナ。
とにかく、ここに妖怪がいるというのは間違いないようだ。
丁度良いや、あの人の言うこと聞かないおばさんには痛い目みてもらおう。
祓い屋あるまじき行動だと思うか？
残念だけどこれが現実だよワトソンくん。
…ワトソンくんって誰だ。
「…う」
『零くん平気？』
「あ、大丈夫です…多分」
気分が悪いと言っていた零くんが少し口元を押さえた。
顔色も少し、悪いような気がする。
彼はもしかしたら人気の多い場所とか苦手なんだろうか。
先ほども沢山の人の気配があって気持ちが悪いと、そう口にしていた。
確証はないし、彼が何故人を嫌うかの理由は不明だがそれこの先で知れるだろう。
かさかさとなる足元の枯れた笹の葉、小枝を踏んだのかパキパキと音がする。
見渡す限りの竹、遠くさえ見えないほどに緑。
どこか独特の不気味さを孕んだ竹やぶの中を歩いていく。
「どこに向かってるんだ？」
「この竹やぶの前の持ち主だった金井大吉の屋敷だ。
今は全部息子のものになっているが大吉はここら一帯の大地主だった。
でも十年前に行方不明になっちまったんだよ」
鬼太郎くんとねずみ男の話を耳に入れつつ、辺りを見渡す。
眼を細めて、奥を見たとしてもやはり遠くまで見通せない。
顔色の悪い零くんの背を撫でてやりながら一歩、また一歩と足を踏み出す。
「あ…ッ」
突然に、顔をあげた零くんが行き先もなくただ走り出してしまったのは、
背を撫でてやった直後のことだった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
祝！300話！
『すごいな』
こんなに続くとは…
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とりまろ。(プロフ) - あんこもちさん» 鳥肌になってくれて嬉しいですわッッ！(((新章も始まりまして更新バリバリ頑張りますよ！コメントありがとうございます！ (2019年4月30日 13時) (
レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - わぁぁ！凄い！全部の題名と繋がった！何か意味があるんだろうなぁ〜と思ってたけどほんとに合った！あそこ読むとき鳥肌やばかったです！鬼太郎と夢主ちゃんの恋の進展も気になる、、、。更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2019年4月30日 8時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 待っていてくれてありがとうございます！不定期更新ですが完結まで頑張ろうと思います！ (2019年4月20日 20時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - 待ってました！忙しくて更新できない時が多いかもしれませんが少しずつ更新頑張ってください！これからも応援しますっ！(・ω・)ﾉｼ (2019年4月20日 20時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 | 作成日時：2019年3月24日 15時
