第三百十七話 ページ20
『蘇芳お願い』
「世話がやけるわね…」
鮮やかな赤の毛並みを揺らす蘇芳は俺と輪廻を背に乗せて宙に浮く。
鬼太郎くんと猫娘も一反もめんにのって姑獲鳥を追いかける。
蘇芳は俺が呼んだ時事態を想定していたのか俺の正装を持ってきてくれた。
流石に空中で服脱ぐわけにはいかないので制服の上から着る。
カーディガンとセシールは流石に脱いだけど。
鞄にどちらも突っ込めて一応輪廻に持ってもらっておく。
輪廻は多少の体術をかじっているとはいえ体は非力な人間だし、時を止められるだけだ。
最前線で戦うとなるとかなり難しい。
後ろでサポート…とも考えたけど多分鬼太郎くんがいるから大丈夫だろう。
俺も多分サポートに回るだろうし。何より空中戦なるだろうからな。
腕から燃え上がる刀を引きずり出しながらお札も、
腰のウエストポーチに突っ込んで一応いつでも戦闘はできるようにした。
「いつみても暑そうだよなぁそれ」
『そう？見た目の割に暑くないよ』
「それお前が持ち主だからじゃね」
呑気な会話を最後までやりながらようやく巣へと入れた。
耳をすませばびっくりするぐらいの赤ん坊の声。
底の方に見えるのは多分今まで拐われてきたであろう赤ん坊達だ。
よくみたらなんかねずみ男が赤ん坊の世話してる。
あいつが世話したらなんか伝染病かかりそうじゃね？
「おい！姑獲鳥！赤ん坊をさらっていたのはお前か！」
鬼太郎くんの声が巣に響く。
その後ろ姿をずっと俺はみてきた。
『まるでヒーローみたいだな』
笑みを浮かべながらじっと彼を見つめる。
どんな時でも君を支えたいんだ。
だから俺は君と肩を並べて背を任せるんだよ。
君が背を預けられる人間になるために。
「助かったぜ鬼太郎！」
「ねずみ男？」
「どうしてあんたがいんのよ！」
「たまたまこの巣穴に落ちて上がれなくなっちまったんだよ！
以来こいつにさらった赤ん坊の世話でこき使われてたんだ！」
「さらった？違う助けたのよ！」
「助けただと？」
「そうよ！あたしは助けたの！悪くない！」
ばさっと翼を広げれば姑獲鳥は叫んだ。
なるほど。そういえば輪廻はいってたな…難産で死んだ女の幽霊が姑獲鳥だって。
「てか赤ん坊の側から離れる親も親やん？姑獲鳥は一人の赤ん坊を哀れんでさらったわけだし。
勝手に判断してさらう姑獲鳥も悪いし、放置したクソ親も悪い。
俺は姑獲鳥のやったことは悪いこととは思わねぇけど」
『お前どっちの味方だよ』
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とりまろ。(プロフ) - あんこもちさん» 鳥肌になってくれて嬉しいですわッッ！(((新章も始まりまして更新バリバリ頑張りますよ！コメントありがとうございます！ (2019年4月30日 13時) (
レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - わぁぁ！凄い！全部の題名と繋がった！何か意味があるんだろうなぁ〜と思ってたけどほんとに合った！あそこ読むとき鳥肌やばかったです！鬼太郎と夢主ちゃんの恋の進展も気になる、、、。更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2019年4月30日 8時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 待っていてくれてありがとうございます！不定期更新ですが完結まで頑張ろうと思います！ (2019年4月20日 20時) (レス) id: ba9bcb022c (このIDを非表示/違反報告)
みっこ - 待ってました！忙しくて更新できない時が多いかもしれませんが少しずつ更新頑張ってください！これからも応援しますっ！(・ω・)ﾉｼ (2019年4月20日 20時) (レス) id: f38aff3a8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 | 作成日時：2019年3月24日 15時
