【ゲゲゲの鬼太郎】血が溢れて、灰桜染まる蛍袋。

第三百十九話 ページ22

『今だ鬼太郎くん！』


落下していく俺はそう叫ぶ。

多分俺の動きを予期していたんだろう。

一反もめんから降りた鬼太郎くんは姑獲鳥に捕まる。


「体内電気！」


ばちばちと黄色い稲妻が光り、鋭い音が耳を劈いた。

地面に若干焦げたような姑獲鳥が落ちてくる。

んで、落ちてた俺は輪廻の時間停止と蘇芳によって助けられた。


「赤ん坊を返して二度とさらったりしないと約束するんだ」

「うぅ…」


悲しそうに目に涙を浮かべ泣く姑獲鳥。

なんだか悪いことをした気になってしまうなと後頭部を引っ掻いていれば、

輪廻が姑獲鳥に近く。


「なぁなぁ姑獲鳥ー。お前一人なんだろ。
俺は赤ん坊になんかなれねぇけど話し相手にはなってやるぜー？」


姑獲鳥の前でしゃがんでけらけらと笑いながら姑獲鳥を撫でてやる輪廻。

その光景にただ笑みが浮かんだ。


輪廻。お前はだいぶ変わり始めてるよ。

図書館に一人いた時よりずっと誰かに意見を叫ぶようになったし、自分をしっかり見始めた。

バックベアードの時から人間味も含まれてきてる。


『…輪廻も変わったな』

「そうね。あなたもだいぶ変わったわ。」

『え？そう？』

「えぇ。友人一つ出来なかったあの頃とは違う。
独りぼっちでもなんでもないし、家族もしっかりいる。
昔みたいに暗い目をしていない」


蘇芳が人型になって優しい目で微笑みかける。

愛しむように俺を撫でて、笑みを浮かべてくれる。


ねぇ、蘇芳も変わったんだよ。

ううんそれだけじゃない。

今まで関わってきた人たちはたくさん変わってきた。


アニエスも天喰さんもそしてきっと、零くんだって変わってくれる。

だからこそ、幸せすぎて見えなかった。








絶望はすぐそこまで歩いてきたことに。





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アニメの方で石動零とかいうゴミがいるようですね

『ゴミ言うなや』

零くんと名前被りやめろよややこしいだるるぉ！！？

零「まぁまぁ、新章では一応名前変わるわけですからそれまで頑張ってくださいよ」

ちくしょおおおおおおめんどくせええええ！！！

『うるせぇ黙れ』

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