【ゲゲゲの鬼太郎】血が垂れて、咲くのは青の月見草。

第九十四話 ページ45

「どうやらこの星には引力があるらしい」


父さんが僕の髪の毛の中から出てきては

地面にを足をつき そう言った

落ちた衝撃で 体の節々が痛い


「おかげで命拾いしたな」


煙の奥から赤い鬼

かみなりが姿を現す


「お前が…雑誌記者を殺した犯人だな？」

「いかにも！」


太鼓を叩き 雷がこちらに飛んできた

それを避けて 立ち止まる


「髪の毛針！」

「うん？効いておらんぞ！」


かみなりに向け髪の毛針を飛ばすが

雷によって 全て弾かれてしまう

またかみなりが太鼓を鳴らし 雷が飛んでくる


「ちゃんちゃんこ！」


雷をちゃんちゃんこで弾き

後ろに高く飛び 空中でちゃんちゃんこを着直して

地面に着地する


「すばしこいやつめ…ならば！」


かみなりが地面に向け 太鼓を叩いていた桴を地面に突き刺す

そうすると地面に雷が通り

突然 強く地面に打ち付けられた


「何っ！？」


体が重く 倒れたまま動けない

その状況で雷が飛んでくる


「ぐああぁあっ！！」

「この星の引力はわしが思うがままなのだ！えい！」


さらに強い力で 上から押され

ミシミシと体が悲鳴をあげている


「体がっ…潰れる…っ！」


そうすると突然体が浮いた

と 思えば また 強く地面に叩きつけられる


「がはっ！」


何度も何度も地面に叩きつけられ

体が強く痛む


「参ったか！小僧！」

「ま…まだだ！」


体が痛むが きっとAが今までに感じた痛みじゃない

そう考えればここで僕が止まってはいけないと思う

体に力を入れ必死に動かそうとするが体はピクリとも動かない


「往生際の悪いやつめ
太鼓に溜めた電気 たっぷり味わうがよい！」


かみなりの太鼓から青白い

電気の龍のようなものが現れ

それが僕の体に絡みついた


「ぐあああぁぁっっ！！」

「これでしまいだ！」

「…そうはいかないわ」






霞む視界の中 空に蘇芳が飛んでいた

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