【ゲゲゲの鬼太郎】血が垂れて、咲くのは青の月見草。

第六十四話 ページ15

-side ？？-







「しっかりして鬼太郎！」



鬼太郎は腕の傷が痛むのか 腕を抑えていた

猫娘の言葉で何とか意識を持たせる


「無様だのう鬼太郎」

「…たんたん坊 お前達は妖怪城を復活させて
何をしようというんだ！」

「逆に聞こう
貴様は今の世界を見てどう思うのだ

封印による永き眠りから目覚めてみれば
この世は人間のほしいままに

汚され歪められ
傷付いていた


そしてわしは思ったのだ
やはりこの世に人間は不要だと

この城は人間を取り込み妖怪にすることができる
故に我らはその力を使い

この世界全てを妖怪の世にすべきだと思い立ったのだ！」


あぁ なんて無様な思考回路なんだろう

人間は確かに バカで仕方ないものだ

傷付け 騙しあって

それでも尚 愛や居場所を求めて彷徨う

すごく面白い生き物を消そうだなんて



「人を滅ぼす…それが目的か？」

「おうよ！この世をないがしろにし
食いつぶそうとしている人間に思い知らせてくれる！

この妖怪城があれば
我らにはそれができるのだ！」

「目に見えないものを軽んじて
闇を恐れない今の傲慢な人間達には

確かに腹が立つこともあるさ

でも…そのやり口を真似て滅ぼそうとした時点で
貴様は人間と同等…いやそれ以下だ

人間と 妖怪と
どちらが一つでいいなんてことは 絶対にない


僕は…自分と異なるものを
認められないやつが大嫌いだ！

リモコン下駄！」



鬼太郎は下駄を投げるがたんたん坊達は避ける

地面を蹴り 空に飛ぶと


「体内電気！」


体から電気を発生させ

丁度 壁から出てきたたんたん坊に

その電気をぶつける


「霊毛ちゃんちゃんこ！」


きていたちゃんちゃんこを脱ぎ

槍のように尖らせて

それをたんたん坊に投げた



ちゃんちゃんこはたんたん坊の頭に刺さり

たんたん坊は後ろに転んだ

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