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第三十一話 ページ32

火の玉がこちらに向けて飛んでくる

早すぎて まなちゃんは避け切れないので

俺が背負って走る


足も痛い中 女子中学生を背負うのは

結構辛いが命には変えられない


「髪の毛針!」


しかし 鬼太郎くんの攻撃は

いとも簡単に燃やされてしまう


花見月式(ハナミズキシキ) -菊拾漆(キクジュウシチ)- 炎舞(エンブ)!」


真っ赤な菊の花が咲いて

それに舞うように炎が纏わりついていた

それが流星群のように降ってくる


「霊毛ちゃんちゃんこ!」


鬼太郎くんがちゃんちゃんこを広げて

攻撃を防ぐ が

追い込められている状況だ


「あいつ一体なんのよ!
突然現れて攻撃してくるとか」

「…先輩 顔色悪いですよ?」


そりゃそうだろ

足が痛い中 女の子背負って走るとか

結構辛いもんなんだぜ


「Aちゃん 無理しちゃいかん
まだ足が痛いんじゃろ」

『平気ですって…大丈夫です
俺なんかより 鬼太郎くんや猫娘は平気なの?』

「人間と違って丈夫だから平気よ」

『そっか…なら良かった』


へらへらと笑えば

刀を地面に付きながら 立ち上がった

足を動かすだけで

吐きそうなくらいの痛みが走る


「バカ!動くんじゃないよ!」

『…猫娘 妖怪は知らないかもしれないけどね
人間にはやらなきゃいけない時ってのが存在するんだよ』


痛む足を奮い立たせる

刀を前に向け

赤銅と名乗った男に向ける


「おぉ…負傷した上でその構え
尊敬いたしますA様」

『君に尊敬されても嬉しくはないな』

「しかし 足が痛みませんか?
私が貴方に呪縛をかけたはずですから」

『あぁ 正直血反吐を吐くくらい痛いさ
でもそんなことで俺は止まるわけにはいかない』


そう言い放てば

赤銅はとても嬉しそうな笑顔になった

顔の筋肉が緩みに緩み

まるで口裂け女のように 口の端がつり上げた


「流石!蘇芳様に呪われた者だ!
そうではなくては面白くない!」


先程とは比べ物にならないほど火球が現れ

凄まじいスピードでこちらへと向かってくる

今は後ろに鬼太郎くん達がいる

ここではまともに受けられない


だから 走ってなるべく彼らから離れて

火球の攻撃を切った

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白桜姫 - 夢主の髪の色がめちゃいい (2020年1月23日 22時) (レス) id: fb346ce4d5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 碌無者さん» うーん、作ったのがかなり前なのであまり覚えてはいませんが確か、この子は死んでいるから呪っても意味はないという意味を込めてだったかと思います。作者が曖昧ですいません… (2019年8月31日 12時) (レス) id: b5b6caadd7 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - 初めまして。何故正装が死装束なのですか? 和服の合せは男女共通で、正面から見てカタカナの「ソ」になるのが正しい着方です。逆になると死んだ人に着せるものになりますので、不吉ですよ。作中で説明が成されていたら申し訳ありません。気になりましたもので。 (2019年8月30日 16時) (レス) id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - レモンさん» 閲覧ありがとうございます 誤字などは私の小説では多いので指摘してくださりありがとうございました! (2018年10月4日 15時) (レス) id: 5241d6a6f8 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです! (2018年10月3日 16時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もずく。 | 作成日時:2018年4月5日 20時

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