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目が覚めたら朝で、隣に彼はいなかった。
テーブルに置いてあるメモには用事あるから先に帰るとだけ書いてあり、もう帰ってしまったんだと寂しくなる。
昨日は夢みたいにすごく、幸せだった。
心と身体が繋がったって……
いや、心は繋がったのだろうか。
付き合おうとも言われてない。
流された自分を結局悔やむ。
でもここまできたらちゃんと確かめたい。
そう思ったけど、その日からなかなかまともに会えず。
やっと捕まえて問い詰めても、
「ねぇ、最近なにやってんの?」
「あ、いや……ちょっと。あの………ケリつくまでちょっと待ってて欲しくて。」
明らかに何か隠していて
「ケリってなに?てかこないだのことなんだけどさ………」
言いかけたとき伍代の電話が鳴った。
「あ、わりー電話きた。ちょっと落ち着いたらぜってぇ話すから。
わりーけどまた。あ、もしもし」
うまくかわされてしまった。
電話越しに聞こえたのは女の声で、一気に不安にさせる。
でも、不安はそれだけで終わらなかった。
「伍代、最近変だと思わねぇ?」
学校帰りたまたま会った大丸に話したいことがあったといわれ、近くのファーストフード店に入った。
「変?」
「…いや、最近連絡しても繋がらなくてよ。ま、こんなことAに言うのも違う気もしたんだけとさ……昨日伍代が女と腕組んで歩いてるのみちまって。声かけようと思ったんだけど見失っちまうし。なんかこう、モヤモヤしててよ……Aが悲しむとこみたくねぇし。どうしたらいいかわかんなくて。」
大丸がみたのはいつもの遊び相手の女の子だろう。
結局、私は他の子と同じ立ち位置。
告白してあの場で返事がもらえなかったのはもうそういうこと。
そういう関係ならいいってことだったんだ。
そう諦めて、自覚すればいい。
「ありがとね。なんかいろいろ心配してくれて。でも大丈夫だから。」
「………大丈夫じゃねぇだろ。え、いいのかよ、自分の男が他の女といい感じでも。」
「そもそも伍代とは付き合ってないから。」
「え!そうなのか?!」
付き合ってるって勘違いしたままっていうのはわかってたけど、今さら訂正するのもめんどくて、大丸にはなにも言ってなかった。
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みお(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年6月25日 22時) (レス) @page13 id: a084972b78 (このIDを非表示/違反報告)
みゆり - こんにちは!急なんですけどなんか最近伍代くん関連の作品キスシーン多くないですか?妄想が止まらなくて読むたびにカッコいい伍代くんに半殺しにされてるんですけど…。これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2022年6月18日 13時) (レス) @page4 id: 62691ac6fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優奈 | 作成日時:2022年5月9日 23時