検索窓
今日:58 hit、昨日:32 hit、合計:96,949 hit

…28 ページ28





「ガード固いねーじゃあ名前だけ、おしえてよ。」
「…………Aです。」





なにか教えないと絶対引いてくれないと思って諦めて名前だけ教えることにした。





「Aね。俺は陣内一久。」

「え、陣内一久って…………市松の頭ですよね?」





名前を聞いて驚いた。さすがに聞いたことある。陣内は市松の頭。

滅多に表には出てこないと言われていて、同じ学校なのに私も実際会うのは初めて。名前しか知らなかった。

他校からも恐れられていて、相当強いと言われている。そんなやばい人といたことに今ごろになって焦り少し身構える。

学校名言わなくてよかった………





「………よく知ってるんだな。」
「有名じゃないですか。」

「そう?ねぇ、本当にだめ?」
「だめですね。」

「じゃあ、相手の男にフラれたらいつでもこい。」
「……ありえません。」

「え、こんなに盛り上がっててそんな否定する?」
「そりゃあ…」
「でもそんな一途なとこもいいわ。」





それからしつこいやりとりをかわし、花火が終わってそのまま解散した。

とんでもない人に会ってしまったけど、無事解放されたことに安堵する。


もう会うことはないだろう。
なんて思っていて

このときの私は彼を甘くみていた。




…………





ちゃんと冷静になって話がしたい。

あれから勇気をだして何度か伍代の元に行って話そうと近づいてみるけど、私に気づけばすぐに逃げるようにしていなくなってしまう。

電話も出てくれない。露骨に避けられ、なかなか話すことができていなかった。





「ねぇ、いい加減付き合ってよーいいじゃん。」





伍代が傍にいないことで、学校に行けば、変なやつに絡まれる。全く知らない相手に告られたり、喧嘩売られたり。

こっちは伍代を探すことで忙しいのに、そういう相手もしなきゃいけなくて、なかなか前に進めなかった。






「彼氏いないとモテモテで忙しいねぇ。」




やっと解放されたと思ったら目の前には




「陣内……」




花火大会の日に会った陣内だった。





「いやーまさか、自分の学校にいるとは思わなかったわ。」




逃げなきゃ。

そう思うのに、体が凍りついて動けなくなる。


滅多にこないと聞いていたのに、なんでここにいるの……?

…29→←…27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (119 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
291人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みお(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年6月25日 22時) (レス) @page13 id: a084972b78 (このIDを非表示/違反報告)
みゆり - こんにちは!急なんですけどなんか最近伍代くん関連の作品キスシーン多くないですか?妄想が止まらなくて読むたびにカッコいい伍代くんに半殺しにされてるんですけど…。これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2022年6月18日 13時) (レス) @page4 id: 62691ac6fc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:優奈 | 作成日時:2022年5月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。