曖昧な距離感

…2 ページ2

…



「よぉ、伍代。こないだはうちのやつをやってくれたみてぇじゃん。」



制服をきた集団がこちらに歩いてきている。どうやらこいつらも伍代に用があるらしい。



「はぁ？知らねぇな。」



相手は10人以上。伍代は結構な数相手に全くびびりもせず、強気な態度。



「そういってられんのも今のうちだ。みんなおまえに相手してほしくてなぁ。」



向こうはやる気満々といった様子で声をあげている。
てか、１人にたいしてこの人数連れてくるとかどんだけ卑怯なんだ。



「悪いけどちょっと今こっち立て込んでるから。」
「はぁ？そんなこた知らねぇよ。相手しろよ。」
「あの、私が先にこの男潰す予定なんで、そっちはまた今度にしてくれません？」



リーダーの男の前に出て告げる。
まだ、勝負はついてない。
これからってときに邪魔されるなんて。



「あ？なんだこの女。偉そうに「おいおい！」」



伍代に肩を捕まれ後ろに引っ張られる。



「ちょっと何。」
「何喧嘩売ってんだよ！あんたは関係ないから帰れ。」
「なんで？おかしくない？」
「いや、あんなこといったらおまえも巻き込まれるぞ。」
「私の方が先に相手してって言ったじゃん。」
「いや、だから女は相手にしねぇんだよ。」
「またそれ！」
「おいおい、イチャイチャしてんじゃねぇよ！
そっちがこねぇならこっちからいくからな！！！」



向こうが大人しく帰る様子もなさそう。



「自分のことは自分で守れよ。」
「わかってる。」



なぜか戦うはずだった彼と一緒になって男たちを相手する羽目になってしまった。

…3→←…1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す