頬を伝う涙の意味 ページ4
「やめろ…何をする…。っわれらが何をしたと言うのだ…」
「殺してやる殺してやる…。お主ら人間などっ…」
ーーその日の夜、私はゲゲ郎さんの声で目が覚めてしまった。
悪夢にでも魘されているのだろうか。
隣からは息苦しそうなか細い声と、モゾモゾと布団の中からする物音が静かな寝室に一際よく響いていた。
ーー暫くするとゲゲ郎さんは悪夢から目が覚めたのか、ヨロヨロと布団を捲り上半身を起こしていた。
ついさっきまであれ程重症だったと言うのに、もう動けてしまう辺り、やはり人並み外れた存在であるのは一目瞭然だった。
「…またもやこの夢か。もう懲り懲りじゃのう、同胞の苦しむ姿を見せられるのは…」
深い溜め息の
「人間は嫌いじゃ。…たとえ、その人間が善意のみでわしを救おうとした、救いようのない愚かな奴じゃったとしてもな」
瞬間、ひんやりとした冷たい何かが、私の喉元に触れた。
ーーゲゲ郎さんの指だ。
そう悟ったと同時に、その指はあっという間に私の首全体を覆い、その指先には容赦なく力が込められていた。
「…これでも起きぬか。馬鹿な奴め…」
もう少しで声が漏れそうになる、丁度そのタイミングで私はゲゲ郎さんの指から解放された。
ーーどうやらゲゲ郎さんは狸寝入りをしている私の事を、完全に熟睡していると勘違いしているようだ。
「本来なら、
ーーそう呟くゲゲ郎さんの声は震えていて、私の左頬には頭上から雫がポタポタと落ちてきていた。
この
それがわかった途端、何故か私の方も、どうしようもない悲しみの気持ちに駆り立てられてしまったのだ。
ーーゲゲ郎さんの涙に酷く同情してしまったのか、私にも似たような経験をした心当たりがあったのか、自分の気持ちがここまで揺さぶられている要因は何一つとしてわからなかったが、私はただひたすらに、優しすぎたこの
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永久瀬(プロフ) - mizuiroさん» いえいえとんでもない！すごく嬉しいお言葉です！今後も気長に付き合っていただけると有り難いです！ (12月9日 21時) (
レス) id: 8005ed3d7e (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - 永久瀬さん» ご返信ありがとうございます！こちらこそ無理なお願いで申し訳ありません！お話大好きなので今後も読み続けます！ (12月9日 20時) (レス) id: 29b3887541 (このIDを非表示/違反報告)
永久瀬(プロフ) - mizuiroさん» コメントありがとうございます！ご要望にお答えできず大変申し訳ないのですが、名前変更を可能にする予定は今のところ考えておりません。今後時間に余裕ができましたら、もう一度考えさせていただこうと思います。本当に申し訳ありません！！ (12月9日 19時) (レス) id: 8005ed3d7e (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - めちゃくちゃ好きなお話です！！これ名前変更することって可能ですか？？ (12月9日 19時) (レス) @page8 id: 29b3887541 (このIDを非表示/違反報告)
永久瀬(プロフ) - アミさん» ありがとうございます！更新はゆっくりになる時もあるかもしれませんが、頑張って書いていこうと思います！何卒、今後もよろしくお願いします！ (12月9日 8時) (レス) id: 8005ed3d7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：永久瀬 | 作成日時：2023年12月3日 21時
