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反省の余地がない ページ22

ーー翌朝


「すまなんだ〜樹〜!!」

『もうわかりました!わかりましたから離してください!』

「嫌じゃ!お主が許すと言うまで離さぬ!」

『許すってことですよ!だからもう抱きつかないでください!』

「…本当か?もう怒ってはおらんのだな?」

『だいたい端から怒ってもいませんよ…。容易にお酒を飲ませた私にも責任ありますし』

 身体がミシミシと嫌な音を立てる中、私は何とかゲゲ郎さんを引っ剥がしベッドから立ち上がった。

『…でも、リビングから寝室までわざわざ運んでくれたんですね。あの硬い床でそのまま寝ていたら今頃筋肉痛で動けなかったでしょうし助かりました。ありがとうございます』

 そう優しい声音で話し掛けても尚、項垂れたままのゲゲ郎さんを見て、どうしたものかと私は肩を竦めた。


『ゲゲ郎さん、もう終わった事ですからあまり気に病まないでください…。次から気をつけてくだされば良いので』

「…しかしのぅ、もう少しで本当にお主を人でなくならせてしまうところじゃったんじゃ。いくらお主から許しを乞うたとて、まだわしの気持ちは居た堪れぬ」

 その言葉を聞くと同時に、微笑んでいた私の顔が僅かに引き攣った。

『え゙、あれ本気だったんですか…』

「そうじゃな。あのまま樹が倒れていなければ、わしの体液をお主の口に流し込んで寿命を延ばそうと思っておった」


 ーーよくぞ気絶してくれたあの時の私。


「兎も角まだ未遂じゃからそこは安心せい」

『その言い方やめてください』

 言葉の意味を理解できず頭に?を浮かべるゲゲ郎さんを差し置いて、切り換えた私は着替える為の服をタンスから取り出し始めた。


『でもまさか、初めてをゲゲ郎さんに奪われるとは思ってもみませんでした』

「奪っとらんが?」

『違います。断じてそう言う意味じゃないです。変な解釈しないでください』

「…なら奪ってほしいと言うことか」

『だからそう言う事じゃないんですよ!ジリジリ詰め寄って来ないでください!』

「わしはそう受け取ったんじゃ」

『あ、ちょっ』




 ーー曰く、突如ゲゲ郎さんとの間で始まった意味のわからない攻防戦は、最終的に私が筋肉痛で倒れた事により幕を閉じた。

いつかその時は→←齟齬をきたしはいつぞやか



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永久瀬(プロフ) - mizuiroさん» いえいえとんでもない!すごく嬉しいお言葉です!今後も気長に付き合っていただけると有り難いです! (12月9日 21時) (レス) id: 8005ed3d7e (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - 永久瀬さん» ご返信ありがとうございます!こちらこそ無理なお願いで申し訳ありません!お話大好きなので今後も読み続けます! (12月9日 20時) (レス) id: 29b3887541 (このIDを非表示/違反報告)
永久瀬(プロフ) - mizuiroさん» コメントありがとうございます!ご要望にお答えできず大変申し訳ないのですが、名前変更を可能にする予定は今のところ考えておりません。今後時間に余裕ができましたら、もう一度考えさせていただこうと思います。本当に申し訳ありません!! (12月9日 19時) (レス) id: 8005ed3d7e (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - めちゃくちゃ好きなお話です!!これ名前変更することって可能ですか?? (12月9日 19時) (レス) @page8 id: 29b3887541 (このIDを非表示/違反報告)
永久瀬(プロフ) - アミさん» ありがとうございます!更新はゆっくりになる時もあるかもしれませんが、頑張って書いていこうと思います!何卒、今後もよろしくお願いします! (12月9日 8時) (レス) id: 8005ed3d7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:永久瀬 | 作成日時:2023年12月3日 21時

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