第27話 ページ27
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『はい、お待ちどうさま』
「なんて、栄養が取れた晩御飯･･･」
『どうせ、症状が出る今日まで酒ばっか飲んでたんやろ？』
「秋やからなぁ･･･、夏終わりからずーっとやったから出るって分かっててんけどなぁ･･･」
『分かってたんやったら、セーブせな。仕事も限られてまうし･･･』
「せやなぁ･･･」
今日の晩御飯は、全てプリン体が少ないもので作られている。一応、そういうサイトもあるし、サイトで、そういうのを見つつ、レシピを考えた。まぁ、お世辞にも上手いとは言えないが、頑張っただけ褒めていただきたいところだ。これは、痛風って大変だなと感じる瞬間でもあった。
「A、今日遅かったやん。どうしてん？」
『あー、今日な。今日、マネージメント部に戻ることになってん』
晩御飯も食べ終わり、コーヒーを煎れながらソファーに座って懸命に足を摩っている隆一と会話をする。石井輝明プレゼンツのコーヒーは香りが良い。豆から買うやつはやっぱり格が違う。少し香りを楽しんでると、芸人の性が否か。隆一が立ち上がって驚いていた。
「戻ることになったん！？ホンマに！？･･･イテテテテ･･･」
『･･･うん。まぁ、まだ誰に付くとかは聞かされてないけど』
じゃあまた俺らがええなぁ、と言っている隆一は痛風の痛さと嬉しさが相まって、何とも変な顔になっている。そんなに痛いなら、立ち上がるほど喜ばなければいいのに、なんて。直情的な彼の前では到底言えそうになかった。
「でも、それやったらまた会えんくなるな」
『会えんくなる言うても、ほぼ関西には居るわけやから変わらんやろ』
「変わるて！･･･前よりも帰って来んくなるやん･･･」
シュンっと、耳を垂らす犬のように元気がなくなる彼を見て、ふふっとつい笑みが零れてしまう。なんやねん、と見つめる彼を見て、また笑いがこみ上げてくる。
『ちゃんと帰ってくるから！･･･それに忙しくなるのは隆一の方やろ？』
「なっ･･･！」
『もし私が担当になったら、今よりも仕事増やしたるよ･･･ていうか、私じゃなくても増えるやろ。そしたら、お互い様』
ソファに座っていた隆一の頭を撫でた。こういう時にしか、隆一の頭なんて撫でられないなぁ、と思いながら、部屋にコーヒーの香りが充満する。そろそろ飲み頃だ。私は、初めて買ってみたペアカップにコーヒーを入れた。
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柊(プロフ) - 完結おめでとうございます！ご本人のキャラ崩壊などが無くてすごく面白かったです！ (2021年9月7日 9時) (
レス) id: 951bb9cd74 (このIDを非表示/違反報告)
妖狼(プロフ) - 濱家さんと夢主ちゃんがどっちも大好き同士でめっちゃキュンキュンしました！更新、気長に待ってます！ (2020年8月29日 23時) (レス) id: 0267bb7316 (このIDを非表示/違反報告)
うら(プロフ) - 最近好きになりつつあって偶然こちらの小説を発見、思わず最後まで読み込んでしまいました。すごく面白かったです！犬っぽい感じが想像出来てキュンとしました。早く次の話が更新されないかとワクワクしながら待ってます。応援してます！ (2020年1月7日 19時) (レス) id: a403eefda5 (このIDを非表示/違反報告)
白桃(プロフ) - 「毒入りキャラメル」かな？（笑）嬉しいなあ。でも明鳥さんには敵わないよ。新作書いてるから更新頑張ってくださいね！！ (2019年2月7日 19時) (レス) id: e1db0d658c (このIDを非表示/違反報告)
明烏(プロフ) - 白桃さん» ありがとうございます！白桃さんの作品いつも拝見させていただいてます。これからも頑張ってください！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 61727da3e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明烏 | 作成日時：2019年2月3日 17時
