第26話 ページ26
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『半年間ありがとうございました』
かまいたちの単独ライブから半年の月日が経ち、私はマネージメント部に戻ることになった。この半年で変わったのは、隆一が前よりも家にいる頻度が多くなったこと。そして、劇場でお客さんとしてお笑いを見る回数が増えたこと。前までは、マネージャーとしてモニターで見ているのがほとんどだったので、生で見る臨場感溢れる漫才やコントが新鮮であった。
マネージメント部に移動している最中にふと思ったのは、また休みが取れないな、ということ。こんな呑気な事を考えられるようになったのはもう何年も前のことであった。それほど、自分の歳を感じていた。今更考えてみたら、もう自分は立派な三十路。小さい頃は、自分が三十路まで芸人の彼氏とダラダラ過ごしてるなんて考えられなかったな、なんて。そう考えてしまうのも立派なおばさんなんだろうけど。
「石井ちゃん！待ってたよ〜？」
『ありがとうございます。また、働かせてもらいます！』
「まぁ、今日は疲れてるやろうし帰ってええから！その代わり、明日からバリバリ働いてもらうよ〜！」
『分かりました！今日は上がらせてもらいます！』
異動を命じられたのが定時前だったので、とりあえず荷物だけ自分のデスクに置いて、今日は帰らせてもらうことになった。明日からまた半年前のように馬車馬の如く働く生活になるのだな、と実感した。やはり、吉本という会社がそうなのか、馬車馬の如く働いてないと働いた気がしない。もうマネージャーとして板についてる証のような気がした。
家に帰ると、やはり自分よりも大きい靴が一つ。しかも革靴なので、思い当たる人間はただ一人。もう驚くことも無く、靴を脱ぎ、そのままリビングに向かう。
『ただいま、隆一』
「ん〜･･･、おかえり〜･･･」
いつもより元気がなく、足の付け根をひたすら摩っている。隆一は、若い頃の不摂生により痛風持ちだ。今日まで、飲みに行くだなんだで家に来ていなかったことを思い出し、当然の様に痛風を症状が出ていた。白子や、レバーなどは恐らく避けているのだろうが、結構な酒飲みである隆一は、そうでなくてもアルコールで出るタイプである。
『薬は？飲んだ？』
「ん･･･、飲んだ･･･」
『よかった、しばらく待っててな。ご飯作るわ』
私は、用意をすべく自分の部屋に向かった。
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柊(プロフ) - 完結おめでとうございます！ご本人のキャラ崩壊などが無くてすごく面白かったです！ (2021年9月7日 9時) (
レス) id: 951bb9cd74 (このIDを非表示/違反報告)
妖狼(プロフ) - 濱家さんと夢主ちゃんがどっちも大好き同士でめっちゃキュンキュンしました！更新、気長に待ってます！ (2020年8月29日 23時) (レス) id: 0267bb7316 (このIDを非表示/違反報告)
うら(プロフ) - 最近好きになりつつあって偶然こちらの小説を発見、思わず最後まで読み込んでしまいました。すごく面白かったです！犬っぽい感じが想像出来てキュンとしました。早く次の話が更新されないかとワクワクしながら待ってます。応援してます！ (2020年1月7日 19時) (レス) id: a403eefda5 (このIDを非表示/違反報告)
白桃(プロフ) - 「毒入りキャラメル」かな？（笑）嬉しいなあ。でも明鳥さんには敵わないよ。新作書いてるから更新頑張ってくださいね！！ (2019年2月7日 19時) (レス) id: e1db0d658c (このIDを非表示/違反報告)
明烏(プロフ) - 白桃さん» ありがとうございます！白桃さんの作品いつも拝見させていただいてます。これからも頑張ってください！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 61727da3e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明烏 | 作成日時：2019年2月3日 17時
