第11話 ページ11
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「言ってええんか分からんのやけど･･･」
「え？電撃引退とか？」
「ちゃうわ！俺、熱燗さんにどうしても会いたいからイベント開こかなって」
『ブフッ･･･ゴホッゴホッ･･･はぁ！？』
自分のデスクコーヒーを飲みながら、つかの間のティータイムにラジオを聴いていたら濱家さんの発言に驚きのあまり吹き出しそうになってしまった。幸い、大事には至らなかったが、もしパソコンにかかっていたらと思うと寒気がした。濱家さんの前の行動と言い、この発言と言い。一体あの人は何をしたいんだろう。
「石井ちゃん、どうしたの？」
『あ、沢村さん･･･どうも』
二年先輩の沢村さん。あまり、マネージメント課の方には来ない劇場の社員の先輩だ。私が、よくbaseよしもとに毎日のように行っていた頃に良くしてもらって以来、たまに飲みに行ったりする程度だか、今でも可愛がってもらっている。
「何か、浮かない顔してるけど」
『いや、そんなことは無いんですけどね･･･』
「そう言えば、最近忙しそうだけど大丈夫？」
『大丈夫です、何やかんやで楽しくしてるんで』
「そう？なら良かったけど･･･石井ちゃんもそろそろ彼氏とか作らないと！もう30でしょ？」
時の流れは、実に残酷だ。仕事とメールに明け暮れていたらもう三十路間近。仕事だけしていたからもちろん良い相手もいるわけなく、今の今まで芸人さんに尽くすことしか考えてなかった。
「あー、今そういえばって顔したー。ホンマにアカンよ？最後に捨てるのが女なんやから」
肩をポンと叩かれ、じゃあね、と沢村さんは去って行った。実は、沢村さん。サバサバしてるのにお子さんが二人いる。ちょっと上だからって甘く見ていた。婚期や、彼氏。まだ先のことって考えて手を付けてなかったけど、気づいたら、もうすぐそばまでプレッシャーはやって来ていた。
『アカン、頭パンクしそう･･･』
今、全てのことが処理できそうにない。とりあえず、頭を冷やすために外に出る。
『熱燗やって、もうバレてまえー！』
なんて、叫んでも分かるのは、ほんのひと握り。そんなのは分かっていても、何となく叫んでストレスを発散したかった。それだけだった。
「石井･･･ちゃん？」
『は、濱家さん！？』
急展開過ぎて、これこそ処理できそうにありません！！
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柊(プロフ) - 完結おめでとうございます！ご本人のキャラ崩壊などが無くてすごく面白かったです！ (2021年9月7日 9時) (
レス) id: 951bb9cd74 (このIDを非表示/違反報告)
妖狼(プロフ) - 濱家さんと夢主ちゃんがどっちも大好き同士でめっちゃキュンキュンしました！更新、気長に待ってます！ (2020年8月29日 23時) (レス) id: 0267bb7316 (このIDを非表示/違反報告)
うら(プロフ) - 最近好きになりつつあって偶然こちらの小説を発見、思わず最後まで読み込んでしまいました。すごく面白かったです！犬っぽい感じが想像出来てキュンとしました。早く次の話が更新されないかとワクワクしながら待ってます。応援してます！ (2020年1月7日 19時) (レス) id: a403eefda5 (このIDを非表示/違反報告)
白桃(プロフ) - 「毒入りキャラメル」かな？（笑）嬉しいなあ。でも明鳥さんには敵わないよ。新作書いてるから更新頑張ってくださいね！！ (2019年2月7日 19時) (レス) id: e1db0d658c (このIDを非表示/違反報告)
明烏(プロフ) - 白桃さん» ありがとうございます！白桃さんの作品いつも拝見させていただいてます。これからも頑張ってください！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 61727da3e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明烏 | 作成日時：2019年2月3日 17時
