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感情 ページ8

降谷くんに話しかけられ、驚きのあまり体が硬直した。


なんで…降谷くんが私なんかと話すことがあるの…?

もしかして私じゃなくて誰か違う人…?

でも周りには誰もいないし…。


そう頭だけは今の状況を理解しようと動いていたが、


降谷くんが私の名前を知っていた事実と、私が彼を目で追っていたことを本人に気づかれていたと知り、


羞恥で全身から汗が吹き出した。


ばれてた…!

気づかれてた…!


見かけると思わず視線が彼を捉えて、追ってしまって、


私も降谷くんのようになれたら…


なんてぼんやり思っていたらその視線が彼本人に気づかれていた。


穴があったら今すぐにでも入りたい…!!


そう思った結果。


今すぐにでもこの場から、降谷くんの前から、逃げ出したくて、


とりあえず不快な思いをさせてしまったことに対しての謝罪を述べ

私はぐるりと背を向け走り出した。



どうしよう!

恥ずかしい…

恥ずかしい……!

まさか本人に気づかれていたなんて!


階段を駆け上り、とりあえずといった感じで教室を目指す最中。

羞恥で目尻が少し濡れていた。

…困惑と歓喜も混じっているかもしれない。


なにせ一方的に憧れていた彼が私の名前を知っていたんだ。


なぜ知っていたのか。どこで知ったのか。どうやって知ったのか。

経緯や理由が気になって、でもやはり知ってくれていたことに喜びもあって。


ああ、感情がぐちゃぐちゃだ。


降谷くんと関わりを持ちたいなんて、そんな大それたこと思ったことなどなかったのに。


ただ彼は、尊敬のできる、すごい人という憧れの存在で。


…彼のように、私もまたもう少し頑張ってみようかな。


母親のためじゃない。自分のために。

私がやりたいと思ったからやるんだ。


教室に辿り着き、自分の席に座る。


手始めに…今日の放課後から。

あと数時間で訪れるその時を、胸を高鳴らせ今か今かと待ち侘びる。


こんなこと今まで思ったことなかったのに。


もしかして、髪を染めてから何かが変わってきた…?


少し込み上げた嬉しさに口元が僅かに緩んだ。

隣の人→←ばれていた



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かものはし子(プロフ) - フライドポテトさん» 励みになるコメントをありがとうございます(*^^*) (2019年9月17日 13時) (レス) id: e4c7a737a2 (このIDを非表示/違反報告)
フライドポテト(プロフ) - めちゃめちゃ好きです。ドツボです。頑張ってください!!!更新待ってます。 (2019年9月17日 2時) (レス) id: 59946ff9b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かものはし子 | 作成日時:2019年7月23日 18時

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