【hnkkn】見える娘と祓い屋息子【源輝】 (ページ15)

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睦月A。僕が彼女のことを紹介するならば今のところ幼馴染だ。

幼いころから祓い屋の修業があってなかなか遊べない中彼女だけが僕の癒しだった。

『てるくんはしょうらいかっこいいはらいてになるね！』

「そうかな・・・。そうだといいけど・・・。」

『わたしのことも守ってくれるんでしょ？』

「・・・！うん。Aのことは僕が守るよ。」

『約束！破ったらてるくんとけっこんしない！』

「うっ・・・。それは嫌だからがんばるね。」

昔はこうやって輝君輝君と言ってくれた彼女が急に冷たくなったのは小学校高学年のころ。

Aから学校では一切かかわらないでと言われたあの日からAの僕に対する言動が全て冷たくなった。

クラスメイトに僕と関わるなと言われたそうだ。

それからお互い、いや、Aが平和に過ごせるように”学校ではお互い話さない関わらない”ルールを作った。

それはかもめ学園に入学してからも続いた。

けど僕とAが幼馴染と知ったクラスメイトが何癖着けてAをいじめ始めていた。

最初は陰でやっていたみたいだが大きなあざを作っていたことを知った時僕の中の何かが爆発した。

僕の大切なAに何をするんだ。

その日から彼女へのいじめはなくなりむしろ何かしたら僕がまた怒ると思ったらしく目が合うと怯える始末。

いい気味だ。

その日を境に僕はあのルールを破り始めた。

最初は真顔でどちら様ですか？と言うAはものすごく怖かったが次第に何の用だと話を聞いてくれるようになった。

呼び方は相変わらず源君のままだが近いうちに呼び捨てにさせるつもり。

幼いころから僕といて怪異が見えるようになったと思ってるAだけど本当は彼女はも生まれながら見える体質で僕と同じ代々伝わる祓い屋の血が通っている。

僕とAがかもめ学園に入学した時にAの両親からこっそり教えてもらったことだ。

化野家。彼女の本当の家族。彼女の両親が怪異に殺されてから今の両親に引き取られたらしいが生まれたばかりだった彼女はその真実を知らない。

僕より力があることを彼女は知らない。

護身用の短剣は化野家の家宝であることも知らない。ましてや実の母親の遺品なんて。

見えるだけのただの女の子であることが彼女の幸せだろう。

一度怪異が見えなくなる眼鏡を進めたがそれはいらないとばっさり切り捨てられた。