新たな来店者 ページ7
次の日、いつもと同じように店を開ける。
私は父の質問の意味を未だに考え続けていた。
なぜ急にあんなことを聞いたのか、いくら考えても分からなかった。
しかし父はというと、何事もなかったかのように普段通りで。それがまた私を混乱させた。
そして今日もまた何かと理由をつけて、私を外に出そうとする。
だから私は、愛用のスモールソードと訓練用のゴムナイフを持って店を出た。
使い慣れたスモールソードを振るのが自分には一番合っている。でもいざという時、服に忍ばせるには小型のナイフが適している。
…もちろんいざという時なんて、私には縁遠い話だけど。きっと母さんの話が体に染み付いているんだろうなぁ。
なんて考えながら、無我夢中で体を動かしていた。
・・・
カランと音が鳴り、店のドアが開く。顔を上げると、二人のお客様が此方に歩いてきていた。
「これはこれは…。ロボロさん、ゾム様、いらっしゃいませ。」
首を垂れて迎え入れる。ゾム様がこの店に来るのは初めてだ。
rb：「おっちゃん朝早くにゴメンなぁ〜。」
「いえいえ、もう店は開いております故、謝られることはありませんよ。」
申し訳なさそうにするロボロさんにそう伝え、もう一人のお方に話を振る。
「お初にお目にかかりますゾム様。本日はどのようなご用件でしょうか。」
zm：「あ、えっとな、修理をお願いしに来たんやけど…。」
そう言いながらゾム様は、いかにも使い古されたであろうナイフを取り出した。
「承りました。いま手が空いておりますので、すぐに取りかからせていただきます。」
ゾム様からナイフを受け取り、状態確認と修理内容を話し合った。
zm：「じゃあ、お願いするわ。…それともう一個お願いがあるんやけど…。」
「はい。何でもお伺いいたします。」
zm：「その…。俺の事もロボロみたいに接してくれると助かるんやけど…。」
そう言ってゾム様は少しばかり気まずそうな顔をして頭を掻いた。
zm：「様付けとかも慣れてへんし…。緊張するから…。」
rb：「意外と人見知りやもんなぁ。おっちゃん、ゾムのためにも頼むわ！」
「そういうことでしたら…。ではゾムさんと呼んでも構いませんか？」
zm：「おん！じゃあ俺もおっちゃんって気軽に呼ばさしてもらうな！」
フードに隠れて目元は見えないが、本当に嬉しそうにゾムさんは笑った。
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ミノリ(プロフ) - あんさん» コメントありがとうございます！！！めちゃめちゃ嬉しいです！！なるべく早く更新できるよう頑張りますね！ (2021年2月1日 11時) (
レス) id: e01edd4ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - とても面白いです！！！つい読みいっちゃいました！！！ (2021年2月1日 0時) (レス) id: b9be5feb1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミノリ | 作成日時：2020年9月28日 11時
