本音 ページ28
父さんに促されて紙を見せる。
紙には、
『ゾムさんの謹慎処分を無くして欲しい。』
と書いた。
zm：「え…？俺の…？」
gr：「…クククッ。そうか、まさかそんなことを望むとは。これは、上手いこと言われてしまったな。」
そう言って、私と父さんを見る。
総統閣下はきっと、望むものが無いことも、言い出しづらいことも、分かっていたんだと思う。
…でも、こんな事を望むとは、予想出来なかったはずだ。
gr：「まぁ、それが望むものなら、叶えるしかないな。ゾムの処分は取りやめる。」
zm：「へ…？マジなん？いや、有難いけど！ホンマに、それでええん…？」
当の本人は、未だに納得できていないようだったが、私も父さんも満足げに頷いたので、この話は終わりとなった。
トントン書記長様だけは、「ゾムに書類させるチャンスやったのに…。」と残念がっていたが。
gr：「さて、もう一つの話の方だが。今の話で、より一層…、」
言葉を切って、私の目を見つめる。
その瞬間、体がゾワッとして、金縛りにあったかのように目が離せなくなった。
gr：「君を、我が軍に勧誘したくなった。」
gr：「君の持つ人柄と、強さに我々は魅せられたんだ。」
gr：「無理にとは言わないが、良ければ我々と共に…、」
rb：「俺は反対や。」
そこで今まで喋らなかったロボロさんが、総統閣下の言葉を遮った。
冷たいその声に、私たちはみんな驚いていたが、その言葉に1番驚いていたのは、ロボロさん自身だった。
rb：「はっ…！？あ…、ごめん…。」
gr：「…どうして、反対なんだロボロ？」
静かに、そう問われる。ロボロさんは一度顔を上げ総統閣下を見たが、すぐに下を向き、唇を噛んだ。
rb：「さっき、Aちゃんが気失って寝かされとるの見た時、おれ…なんか、怖なってもうて…。もう、こんな事無いようにせんと…って！やから…！！」
tn：「ロボロ！落ち着け。」
体は小刻みに震え、またあの泣きそうな声で言葉を紡ぐロボロさん。
気付かなかった。
そんなに心配してくれていて。
そんなに、私の事で思い詰めていたなんて。
rb：「ごめん。これは、俺の我儘やな…。Aちゃんの気持ちが大事なんに…。」
そう言って、少し顔を上げる。
自分の気持ちを押し殺して、無理に明るく振舞っているような、そんな感じだった。
rb：「Aちゃんは、どうしたい？俺の言ったことは、気にせんでええからな？」
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ミノリ(プロフ) - あんさん» コメントありがとうございます！！！めちゃめちゃ嬉しいです！！なるべく早く更新できるよう頑張りますね！ (2021年2月1日 11時) (
レス) id: e01edd4ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - とても面白いです！！！つい読みいっちゃいました！！！ (2021年2月1日 0時) (レス) id: b9be5feb1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミノリ | 作成日時：2020年9月28日 11時
