信じること ページ18
食事を終え、一息つく。
お腹も心も満たされて、幸せな気分だった。
zm：「美味かったやろ？Aちゃん。」
笑顔でこくこくと頷くと、ゾムさんも嬉しそうに笑った。
zm：「な、なぁ。良かったらこの後、城の案内しようかなと思っとんやけど…。」
控えめにそう聞いてくるゾムさん。
その申し出はとても嬉しい…けれど。私の事を信用しすぎではないかとも思ってしまう。
勿論、私自身なにか悪いことをしようとは微塵も考えてない。ゾムさんもそれを分かっているから提案してくれているのだと思う。
でも私は素直に「うん」とは言えない。
何故なら、
私が我慢出来なくなりそうで怖いから。
胸にしまっておくべき、この気持ちを。
曖昧に笑ってどう断ろうか考えていると、ゾムさんは急に立ち上がって私の手を掴んだ。
zm：「歩き回るん嫌やったら、訓練場とか見に行かへん？Aちゃんやったら、きっと面白いと思うんよ！」
その、あまりの必死っぷりに、失礼だと分かっていながら思わず笑ってしまう。
そして、「訓練場」という言葉。何故わざわざ剣を持ってこさせたかが、何となく予想もついてしまった。
背中に背負ってきた剣を指差し、ゾムさんの方をチラッと見る。
ゾムさんは、まるで「バレたか」とでも言いたげに肩を竦めた。
zm：「行こ！な？お願い！！」
そう言われると、もう断れない。半ば強制的に訓練場へと連れていかれることになった。
・・・
rb：「はぁ…。」
修理を始めてしばらく経った頃、ロボロさんはソワソワとし始め、溜息をつく。
「心配し過ぎではないですか？」
落ち着かなくなる理由は分かる。きっとAとゾムさんがまた剣を交えるからだ。
rb：「そうかもなぁ…。でも、前の時も結構激しくやり合っとったんやで？それを此処でやるとなれば…。」
そう言うと、頭を抱えて黙り込んでしまった。
私も心配してないわけではない。しかしAなら自分の身は自分で守れるだろう。
何より、
「良かったら、2人の戦いを見に行って頂けませんか？危ないと判断した時、止め役としてロボロさんが居てくれたら私も安心ですし。」
ロボロさんを信頼しているから。ゾムさんも、他の幹部の皆さんも信じている。
だから、ロボロさんが気兼ねなく行けるようにそう提案する。
rb：「う…ん。ごめんな、行ってくるわ。ホンマはずっと此処に居るはずやってんけど…。」
「いえ、Aの事よろしくお願いします。」
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ミノリ(プロフ) - あんさん» コメントありがとうございます！！！めちゃめちゃ嬉しいです！！なるべく早く更新できるよう頑張りますね！ (2021年2月1日 11時) (
レス) id: e01edd4ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - とても面白いです！！！つい読みいっちゃいました！！！ (2021年2月1日 0時) (レス) id: b9be5feb1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミノリ | 作成日時：2020年9月28日 11時
