食事の時間 ページ17
食堂にて(続き)
「Aちゃん達が来るって聞いてね！出来たら会いたいなぁと思ってお願いしたのよ。」
「そしたら、連れてくるって言ってくれてね。」
そう言っておばちゃんは、ゾムさんを見る。
ゾムさんは、急に話を振られた事にびっくりしていた。
zm：「い、いやまぁ…な！いつも世話になっとるし、こんぐらいはお易い御用やで！」
頭を搔いて照れるゾムさんを見て、おばちゃん達はクスクスと楽しそうに笑っていた。
zm：「そろそろ昼時やし、ご飯食べよや！腹減ったわ。」
あれ？
さっきまであんなにカヌレ食べてたのに…？
そう考えて首を捻る。その気持ちが顔に出ていたのか、オスマン様が私を見て、
os：「…ゾム、Aちゃんに若干引かれてんで。」
と言った。
「ふふふ。じゃあ準備するわね！」
おばちゃんは私たちに手を振りながら、厨房へと歩いていく。オスマン様も片付けをしてくるからと、続いて厨房へ入っていった。
ゾムさんに手招きされ、一緒に食事を受け取り、席に着く。すると、後ろから近付いてくる人影があった。
??：「おっゾム居るやん！」
??：「一緒に食おうぜ〜！！」
振り返るとそこには、幹部であるコネシマ様とシャオロン様が立っている。
sha：「ん？あぁ！今日お客さん来とんやったな！」
シャオロン様は私を見て、ニコニコと眩しい笑顔を向ける。一方コネシマ様は、まるで探るかのように私をじっと見ていた。
しかも椅子の両脇に立たれているものだから、私は立ち上がる事も出来ない。
あまりの状況に混乱してしまい、身を固くする。
zm：「お前らさぁ…もうちょい気ぃ遣えや。」
kn：「お前に言われたないわ。」
zm：「お？なんや”食害”したろか？」
sha：「マジでそれだけは勘弁してください。すぐ消えるんで。」
コネシマ様とシャオロン様は、”食害”という言葉を聞いた途端、冷や汗をかいて逃げるように去っていく。
その背中に向かって、今更遅いとは思ったが、ぺこりとお辞儀をした。
zm：「アイツらの事は気にせんでええから！ほら、食べ？めっちゃ美味いで！！」
既に半分ほど平らげているゾムさんにそう言われる。私はいただきますと手を合わせ、料理を口に運んだ。
『！！』
口に入れた瞬間…
とても、懐かしい味がした。
そっか、母さんの味はここから…
ひと口ひとくちを、噛みしめて食べる。
(美味しい…なぁ。)
心の中の母さんが、笑った気がした。
ラッキーナンバー
8
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 72人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミノリ(プロフ) - あんさん» コメントありがとうございます！！！めちゃめちゃ嬉しいです！！なるべく早く更新できるよう頑張りますね！ (2021年2月1日 11時) (
レス) id: e01edd4ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - とても面白いです！！！つい読みいっちゃいました！！！ (2021年2月1日 0時) (レス) id: b9be5feb1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミノリ | 作成日時：2020年9月28日 11時
