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その時、下の方から声のようなものが聞こえ、見ると、
布団を入れるような大きな不織布素材の袋がもぞもぞと動めいていた。
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「…えっ、」
本間は恐る恐るチャックを開ける。
すると、
「…Aさん？！」
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口にテープを貼られ、
後ろで両手を縛られたAがその袋に入っていた。
何度も脱出を試みたのか前髪は汗で濡れている。
本間は急いで縛っている縄を解き、
口のテープを外した。
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そして、肩を支えてAを起こす。
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「Aさんっ、Aさんっ！！大丈夫？！」
『カイ…くん……っ、さやかが、危ない。』
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「…野原が？何があったの？指友ってカウンセラーと一緒だったんでしょ？」
『っそう、それでね、ここでカウンセラーシートっていうのを書いたんだけど、指友がさやかが書き終わったと思ったら“場所を変えましょう、こんな殺風景なところばかりにいても、ねえ。”って言い出して…。』
「それで…野原だけ連れてったの？」
Aは首を横に振る。
『3人一緒に玄関の外に出たんだけど、私どうしても指友が怪しい人物にしか思えなくて。トイレ借りるフリして部屋の中に戻ったの。何か見つかるかもしれないと思って。でも、部屋を歩き回って探ってる間に後ろから口を塞がれて。』
「気付いたらクローゼットの中に？」
『…そう…指友、絶対怪しいと思う…っ』
「…Aさん…正解…」
『…え？』
「…そいつは…、
指友は、過去に4人の女性を殺してる…」
Aは目を見開き、
気が動転したように心臓の動きが早まる。
『…っさやかが危ない、助けに行かないと！！』
本間は深刻そうな表情で頷いた。
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なな(プロフ) - 紫音さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(^.^) (2020年7月26日 20時) (
レス) id: 080c506ace (このIDを非表示/違反報告)
紫音 - とても面白いです続きも楽しみに待ってます！ (2020年7月26日 2時) (レス) id: 4d3a0ac3c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なな
| 作成日時：2020年7月19日 9時
