. ページ9
.
「今日は登山道を走る！
タイムリミットは2時間。それまでに戻ってこい！
毎年、数人がタイムオーバー、或いは途中リタイアし、そのまま退学していくものもいる。
これは言わば警察官になる為のテストだ。
力を尽くして走れ！」
「「「はい！！」」」
「かけよーし、しずめ！！！」
こういう時、女子は不利だなと思ってしまうけど
警察官になりたい以上、そんな生温いことは言ってられない。
女だからって舐められたくないしね。
「はい、こっちー！！」
走り出して間もなく、登山道に到着する。
急に足の踏み場が狭くなり、おまけに柔らかい枯れ葉土の上や坂道は走ることを邪魔する。
体力をどんどん奪っていった。
しばらく走っていると、
あれって、
一ノ瀬くんと本間くん…？
目の前には本間くんをおんぶしようとしてる一ノ瀬くん。
『本間くん、怪我したの？』
「なんか、捻挫しちゃったみたいで、」
申し訳なさそうに言う本間くん。
『あ、じゃあちょっと足かして？』
「え、あ、はい。」
本間くんの足にポケットから出したハンカチを巻き付け、固定していく。
「…ッ！」
『ごめん、少し痛いかもっ、でもちょっとは楽になるし治りが早くなると思うからっ！』
「Aさんすげえなあ、応急処置出来たなんて！」
『よし、これで！」
「ありがとう、凄いなこれ、痛さが軽減した！」
『ほんと？よかった！よし、私もサポートするから、絶対時間内にゴールしよう？』
「ありがとうAさん！3人でゴールしようぜ！」
「本当にありがとう！」
本間くんは一ノ瀬くんの背中に乗り、
ゴールを目指す。
私が応急処置をしている間も何人か生徒が通るけど、
誰も手を貸してくれる人はいなくて。
こういう時は助け合いだよね。
警察官は人を守る仕事なんだから。
同僚を助けなくて、
誰かを助けたり、護ることなんて出来ない。
きっと教官でも…
片野坂さんでも、こうするに決まってる。
『一ノ瀬くん、本間くん、そっちちょっとぬかるんでるからこっちの道通った方が楽だと思う！！』
「おっけい！ありがとう！」
私たちはゆっくりではあるけど、
ゴールを目指し、一歩一歩全力で走った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1613人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マナ - ななさん» 聞いてもよろしいでしょうか？ (2021年4月10日 6時) (
レス) id: b2e96b20a7 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - ななさん» 未満警察に関して聞いていいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
フラ - ななさん» 作品を参考に作品書いていいですか？ (2020年9月11日 8時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
フラ - 作品を参考にする事ついて質問なんですが、主人公の苗字何にしたらいいですか？ (2020年9月7日 6時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
M!u(プロフ) - ななさん» 返信ありがとうございます!そうだったんですね、すみません出しゃばりました!実は第2話の内容が韓国での内容だったのでこれは崩して欲しくないなと思っていて、安心しました!これからも楽しみにしてます! (2020年7月6日 11時) (レス) id: c4a8ba0b8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なな
| 作成日時：2020年6月28日 9時
